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神託
「神託〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
神託の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「不思議な島」より 著者:芥川竜之介
紐育《ニュウヨオク》あたりのデパアトメント・ストアアはことごとくあのカメレオンの
神託《しんたく》の下《くだ》るのを待った後《のち》、シイズンの支度《したく》にか....
「妖婆」より 著者:芥川竜之介
さらに油断なく、機会さえあれば真しやかに、二人の恋の妨げをするなと、贋《にせ》の
神託《しんたく》を下す心算《つもり》でいました。勿論その時あの婆が根掘り葉掘り尋....
「恩讐の彼方に」より 著者:菊池寛
索せよという、注意を受けていたのであった。 実之助は、これぞ正しく宇佐八幡宮の
神託なりと勇み立った。彼はその老僧の名と、山国谷に向う道をきくと、もはや八つ刻を....
「虞美人草」より 著者:夏目漱石
」 「そりゃどうでもいい」 「この結目を解いたものは東方の帝《てい》たらんと云う
神託《しんたく》を聞いたとき、アレキサンダーがそれなら、こうするばかりだと云って....
「レ・ミゼラブル」より 著者:豊島与志雄
皮肉)の語はきたのであろうか。
ある日トロミエスは他の三人の者をわきに呼んで、
神託でも授けるような身振りで彼らに言った。
「もう一年前からファンティーヌとダー....
「レ・ミゼラブル」より 著者:豊島与志雄
思い起こした、「きれいだ、しかし服装《なり》はよくない。」それは一陣の風のような
神託であって、彼女の傍《かたわら》を過《よ》ぎり、やがて婦人の全生涯を貫くべき二....
「西鶴と科学」より 著者:寺田寅彦
』中の「命捨ての光物」では火の玉の正体を現わし、『武道伝来記』の一と三では鹿嶋の
神託の嘘八百を笑っている。 この迷信を笑う西鶴の態度は翻って色々の暴露記事とな....
「秦の出発」より 著者:豊島与志雄
界の精霊を意識的に信仰してるのではなく、単に霊気的感応を持つだけであり、随って、
神託とか予言とか吉凶判断とかは為さない。 そういう彼女ではあるが、その生活はお....
「本困坊・呉清源十番碁観戦記」より 著者:坂口安吾
忘れていたのである。 キチョウメンな呉氏が、約束の時間に現れないから、さてこそ
神託によって禁足か。捜索隊が東京、横浜に出動する。徒労。悲報のみ、つゞいて至る。....
「明治開化 安吾捕物」より 著者:坂口安吾
男は須曾麻呂、次女は宇礼と名のる。すべて神慮によって定められた神族の神名である。
神託によって本日より公然と山の神の祭祀一切つかさどるであろう」 と名乗りをあげ....
「明治開化 安吾捕物」より 著者:坂口安吾
ろって、一番列車にのりこむ。花廼屋が虎之介をからかって、 「どうだ。氷川詣での御
神託は?」 「夕食後はいかんわい。ボケておられる。オタツの怪力は分ったが、美人で....
「自警録」より 著者:新渡戸稲造
生《しょう》を導《みちび》いて王者の位に達せしむるなり) と。太古ギリシアの
神託《しんたく》に、 「己《おの》れを知《し》れ」 とありしは自己の性質能力を....
「おみな」より 著者:坂口安吾
自体の悲しさもないもので、一ぱし大人の口をきいてもそれがもう即ち馬脚の正体で、御
神託の「悲しさ」ももはやお里が知れきっている。今更口をつねってもそのセンチメンタ....
「妖怪報告」より 著者:井上円了
はだ怪しむにたえたり。しかりといえども、古来東洋の人、夢によりて禍福を知り、夢に
神託を受け、婦妻の遠征の良人を追慕し、夢の情感によりて妊孕せし等、おおむね架空の....
「道鏡皇胤論について」より 著者:喜田貞吉
のではないのである。無論何人も初めからそんな事を考えてみるものもなければ、たとい
神託を仮りてこれを口にするものがあったとしても、何人も為に迷わさるべきものではな....