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神農
「神農〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
神農の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「笑う唖女」より 著者:夢野久作
筈じゃが……」 皆、その声の方向に顔を向けて耳を澄ました。二間の床の間に探幽の
神農《しんのう》様と、松と竹の三幅対《さんぷくつい》。その前に新郎の当主甘川澄夫....
「十二支考」より 著者:南方熊楠
べし。 ただし最《いと》古く香の知識の発達したはまずアジア大陸諸国で、支那の『
神農本草』既に香剤を収めた事多く、『詩経』『離騒』に芳草しばしば見え、返魂《はん....
「八ヶ嶽の魔神」より 著者:国枝史郎
敷物の上へ端然と坐り、葉之助は部屋の中を見廻した。床に一軸が懸かっていた。それは
神農の図であった。丸行灯が灯っていた。火光が鋭く青いのは在来の油灯とは異うらしい....
「大切な雰囲気」より 著者:小出楢重
天照皇太神宮を初めとし、不動明王、戸隠神社、天満宮、戎、大黒、金比羅、三宝荒神、
神農様、弁財天、布袋、稲荷様等、八百万の神々たちが存在された。朝夕に燈明と、水と....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
覚えさせておいたものだ。なんとまあ親切な仕業《しわざ》じゃねえか――昔、支那には
神農様というのがあって、百草の品々を嘗《な》めて、薬を見つけて、人間の疾病を救っ....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
なものだが、人間並みの人間は、人間並みの食物を食うがよい。なんにせよ、天照大神、
神農帝以来、人間が選りに選り出して来た今日の五穀蔬菜というものは、人間の養いには....
「湯女の魂」より 著者:泉鏡花
本床附、畳は滑るほど新らしく、襖天井は輝くばかり、誰の筆とも知らず、薬草を銜えた
神農様の画像の一軸、これを床の間の正面に掛けて、花は磯馴、あすこいらは遠州が流行....
「『尚書』の高等批評」より 著者:白鳥庫吉
もアッシリアより支那に入り來れるもの也。 五星によりて五行思想起り、易は伏羲、
神農、黄帝、堯、舜の五帝を作りて、黄帝を堯の前におきたり。『書經』は堯以前につき....
「雪代山女魚」より 著者:佐藤垢石
。 八 史記に、支那文化黎明時代、人に穀食を教え、医薬を発見した
神農は、舌をもって草を舐め、その味によって種別した、とあり、齊の桓公の料理人易牙....
「植物一日一題」より 著者:牧野富太郎
アル者アリ、本草ニ惟六芝ヲ以テ名ヲ標ハス然レドモ其種属ヲ識ラズンバアルベカラズ、
神農経ニ云ク、山川雲雨四時五行陰陽昼夜ノ精以テ五色ノ神芝ヲ生ジ聖王ノ休祥ト為ル、....
「鴎外の思い出」より 著者:小金井喜美子
あるのを、客は代る代る取出させて見たりしています。そうした様子を、右手の横から、
神農の薬草を持った招牌が見詰めているようです。その
神農の白髪と、白髪の長いのとが....
「穀神としての牛に関する民俗」より 著者:中山太郎
らぬ本誌では、万一の誤解を惧《おそ》れ深く言うを避けた。 支那の古典によれば、
神農氏は牛首人身にして、五穀を種《う》えることを始めたと伝えられ、さらに易経には....
「三国志」より 著者:吉川英治
のだとも聞いている。 また別な説には、一日に百|草を嘗めつつ人間に食物を教えた
神農はたびたび毒草にあたったが、茶を得てからこれを噛むとたちまち毒をけしたので、....
「三国志」より 著者:吉川英治
てみるか」 呂範は君前をさがるとすぐ浄衣に着かえて祭壇のある一房へ籠った。伏犠
神農の霊に祷り、ひれ伏すこと一刻、占うこと三度、地水師の卦を得た。 もう夜に入....
「年中行事覚書」より 著者:柳田国男
かけて、中部地方では岐阜県の大部分など、遠く離れては九州の外側にある村々でも、田
神農神または作の神が、始めて田に降りたまう日は大体に旧暦二月の中頃ときまっている....