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神鏡
「神鏡〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
神鏡の前後の文節・文章を表示しています。該当する9件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「白蟻」より 著者:小栗虫太郎
框《かまち》は一面に、真白な月光を浴びていた。またその奥には、さまざまな形をした
神鏡が、幾つとなく、気味悪い眼球のように閃《きらめ》いているが、背後の鴨居には、....
「霊界通信 小桜姫物語」より 著者:浅野和三郎
と考え抜いた末にたった一つだけ註文を出しました。 『お爺さま、何うぞ私に一つの御
神鏡を授けて戴き度う存じます。私はそれを御神体としてその前で精神統一の修行を致そ....
「丹下左膳」より 著者:林不忘
座を占めた。
うす暗い。
となりは、ほとんどもう闇黒に近い室内。
そこに、
神鏡のように茫《ぼう》ッと白く浮かんでいる老人の顔を見ると、弥生は、はじめて気が....
「祭」より 著者:寺田寅彦
三壇にすえ、神棚から御厨子を下ろし塵を清めて一番高い処へ安置し、御扉をあけて前へ
神鏡を立てる。左右にはゆうを掛けた榊台一対。次の壇へ御洗米と塩とを純白な皿へ盛っ....
「影のない犯人」より 著者:坂口安吾
、それは武道の極意です」 「ハア、鏡を見るのが、ねえ」 「諸神社の御神体も概ね御
神鏡が多いものですが、鏡も玉も剣も一体のものです。これが武術の極意でして、ワタク....
「安吾の新日本地理」より 著者:坂口安吾
折、猿田彦の子孫と称する者が五十鈴川上に霊地があると知らせに伺候し、かくてそこに
神鏡を奉安するに至ったという。もっとも、このことを記している倭姫世記という本は信....
「塵」より 著者:夢野久作
ャの笛をあわれみ詰まらせ、神木の肌を神さびさせ、仁王様の腕の古疵を疼き痛ませ、御
神鏡の光を朧にした上に、伏しおがむ人々の睫毛までも白々としばたたかせて、昔ながら....
「明治の五十銭銀貨」より 著者:服部之総
十銭銀貨は、ざっとこのような運命の象徴としてうまれでたものである。表のデザインは
神鏡に菊桐をあしらい、裏には竜模様がある。外国の貨幣は総じて君主または元首の顔が....
「私本太平記」より 著者:吉川英治
なかをヒタ走りに喘ぎあった。 たれも身に持った物など何一つない。すでに、賢所の
神鏡(三種の神器の一つ)も、こうなるまえに、北山の西園寺公宗の邸へひそかに遷して....