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神髄
「神髄〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
神髄の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「幽霊塔」より 著者:黒岩涙香
箱ではなかったか知らん。
只是だけの事で、何の驚く可き所もないけれど余は身体の
神髄から、ゾッと寒気を催して、身震いを制し得ぬ、先生も何だか神経の穏かならぬ様な....
「自叙伝」より 著者:大杉栄
の教頭が、倫理の時間に、武士道の話をした。それは、死処を選ぶということが武士道の
神髄だ、というのだった。 僕はその話にすっかり感服した。そして僕の武士道を全う....
「近時政論考」より 著者:陸羯南
して政治上の保守家というべきのみ。 「空理を後にして実用を先にす」とは国富論派の
神髄なり。この論派は英国・米国の学風より生出したりといえども、あえて学者の理論を....
「みみずのたはこと」より 著者:徳冨健次郎
五年 一月十日)
小鳥
芝生を焼く。
水島生が来た。社会主義
神髄を返えし、大英遊記を借りて往った。林の中で拾ったと云って、弾痕ある鶇を一|羽....
「梅津只円翁伝」より 著者:杉山萠円
如何に酬いられぬ努力を竭し、人知れぬ精魂を空費して来たか。国粋中の国粋たる能楽の
神髄を体得してこれを人格化し凜々たる余徳を今日に伝えて来たか。その渾然たる高風の....
「生の拡充」より 著者:大杉栄
生には広義と狭義とがある。僕は今そのもっとも狭い個人の生の義をとる。この生の
神髄はすなわち自我である。そして自我とは要するに一種の力である。力学上の力の法則....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
見惚《みと》れておりました。 感心なことに宇治山田の米友は、何事に限らず、芸の
神髄を見ることが好きなのです。生《なま》な奴がキザな真似をすれば、この男は、やに....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
。 これを聞いた三宅氏は胸をうって三嘆し、今にして無心の有心《うしん》に勝るの
神髄を知り得たり、といって喜ぶ。 道庵先生、この型を行ってみたいのだろうが、そ....
「獄中消息」より 著者:大杉栄
れも無理にとは言わない。 ディーツゲン著哲学(三冊ばかりある筈)、イブセン文学
神髄、ジャングル(米国文学)、ジャック・ロンドン著ワー・オブ、クラッセス、バーナ....
「日置流系図」より 著者:国枝史郎
れは驚くのが理である。掛け声、矢走り、弦返り、それが寸分の隙さえなく日置流射法の
神髄にピタリと箝まっているからである。 主馬が真っ先に逃げ出したのはよくよく驚....
「子規居士と余」より 著者:高浜虚子
どうしていいんだか判らなかった。関根|正直氏の『小説史稿』や、坪内逍遥氏の『小説
神髄』や『書生気質』や『妹背鏡』や、森鴎外氏の『埋木』やそんなものを古書肆から猟....
「二葉亭余談」より 著者:内田魯庵
か思っていなかった。平たくいうと、当時は硯友社中は勿論、文学革新を呼号した『小説
神髄』の著者といえども今日のように芸術を深く考えていなかった。ましてや私の如きた....
「二葉亭四迷の一生」より 著者:内田魯庵
も思わなかった。ところが高田半峰が長々しい批評を書き、春廼舎もまた矢継早に『小説
神髄』(この頃『書生気質』と『小説
神髄』とドッチが先きだろうという疑問が若い読書....
「明治の文学の開拓者」より 著者:内田魯庵
うものは非常な権威があった。かつ坪内君は同時に小説論をしばしば書いた。後の『小説
神髄』はこれを秩序的に纏めたものだが、この評論は確かに『書生気質』などよりは重か....
「欧米料理と日本」より 著者:北大路魯山人
のみ心酔する輩は、多く日本を知らない。体当たりの経験の乏しいために、日本の料理の
神髄を知らない。スープはできても、みそ汁はできない。パンの良否は分っても、飯のう....