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祥瑞
「祥瑞〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
祥瑞の前後の文節・文章を表示しています。該当する10件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「十二支考」より 著者:南方熊楠
の音のみ出して死んだとある。 『治部式《じぶしき》』に支那の古書から採って諸多の
祥瑞を挙げた中に赤兎上瑞、白兎中瑞とある、赤兎はどんな物か知らぬが、漢末に〈人中....
「虞美人草」より 著者:夏目漱石
てい》の置物にこんなのがよくある。布袋の前に異様の煙草盆《たばこぼん》を置く。呉
祥瑞《ごしょんずい》の銘のある染付《そめつけ》には山がある、柳がある、人物がいる....
「菊模様皿山奇談」より 著者:三遊亭円朝
も其の焼法を教えたという。是れは今明治二十四年から六百六十三年|前のことで、又|
祥瑞五郎太夫頃になりまして、追々と薄作の美くしい物も出来ましたが、其の昔足利の時....
「渋江抽斎」より 著者:森鴎外
い話がある。独美は或時大きい蝦蟇を夢に見た。それから『抱朴子』を読んで、その夢を
祥瑞だと思って、蝦蟇の画をかき、蝦蟇の彫刻をして人に贈った。これが蟾翁の号の由来....
「十二支考」より 著者:南方熊楠
の人も迷信重畳しおり、したがって戦術軍略の多分は敵味方の迷信の利用法で占められ、
祥瑞の卜占のという事兵書筆を絶えず。されば何がな非凡異常の物を伴れ行かば敵に勝つ....
「伯爵の釵」より 著者:泉鏡花
ような大魚、しかも出世魚と申す鯉魚の、お船へ飛込みましたというは、類稀な不思議な
祥瑞。おめでとう存じまする、皆、太夫様の御人徳。続きましては、手前預りまする池な....
「写真に添えて」より 著者:宮本百合子
にはしませんでしたが、何かの折にふれ、若い時分の思い出として、高等学校時代にこの
祥瑞《ションズイ》を買ったんだよ、なかなか俺も馬鹿にしたもんじゃなかろう、と笑い....
「十二支考」より 著者:南方熊楠
へ紺紫色の雀極めておとなしきを持ち来った人あり。いかにも瑞鳥でわが徳を感じて天が
祥瑞を下したと悦び、餌を与うるも食わず、吐息ついて死んだから吟味すると、何か法螺....
「三国志」より 著者:吉川英治
が、あなた様をして、九五の御位にのぼせ、子孫にわたって、伝国の大統を指命せられた
祥瑞と思われます。……はやく本国へお帰りあって、遠大の計をめぐらすべきではありま....
「三国志」より 著者:吉川英治
と、そして半ば、脅迫に似た言をすらもてあそんだ。 しかし、帝はなお頑として 「
祥瑞、天象のことなどは、みな取るにも足らぬ浮説である。虚説である」と、明確に喝破....