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「祭壇〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

祭壇の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
不思議な島」より 著者:芥川竜之介
。カメレオンに帰《き》したとも云われるくらいです。」 僕「あの伽藍《がらん》の祭壇の前にも野菜が沢山積んでありましたが、……」 老人「あれはみんな牲《にえ》....
神神の微笑」より 著者:芥川竜之介
朧《おぼろ》げな光の加減か、妙にふだんよりは優美に見えた。それはまた事によると、祭壇の前に捧げられた、水々《みずみず》しい薔薇《ばら》や金雀花《えにしだ》が、匂....
河童」より 著者:芥川竜之介
およう》に微笑しながら、まず僕に挨拶《あいさつ》をし、静かに正面《しょうめん》の祭壇を指さしました。 「御案内と申しても、何もお役に立つことはできません。我々信....
或る女」より 著者:有島武郎
持ち主として、女たちからは羨望《せんぼう》の的《まと》となり、男たちからは嘆美の祭壇とされたあの青春の女性はやはりこの自分なのだろうか。誤解の中にも攻撃の中にも....
奴隷根性論」より 著者:大杉栄
ない。少しでも主人の気に触れれば、すぐさま殺されてしまう。金の代りに交易される。祭壇の前の犠牲となる。時としてはまた、酋長が客膳を飾る、皿の中の肉となる。 け....
クララの出家」より 著者:有島武郎
空気とが流れこんで、壁に垂れ下った旗や旒を静かになぶった。クララはふと眼をあげて祭壇を見た。花に埋められ香をたきこめられてビザンチン型の古い十字架聖像が奥深くす....
茶の本」より 著者:岡倉覚三
の血なまぐさい姿をさえも理想化した。してみれば、カメリヤの女皇に身をささげ、その祭壇から流れ出る暖かい同情の流れを、心ゆくばかり楽しんでもよいではないか。象牙色....
絵本の春」より 著者:泉鏡花
?……小母さんが易を立てて見てあげよう。二階へおいで。」 月、星を左右の幕に、祭壇を背にして、詩経、史記、二十一史、十三経|注疏なんど本箱がずらりと並んだ、手....
火葬国風景」より 著者:海野十三
いれば、誰かが発見してくれるかも知れない) 八十助は、彼の入った棺桶がどこかの祭壇に置かれている場面を想像した。しかし何のザワメキも鐘の声も聞えないところから....
真夏の夢」より 著者:有島武郎
に木のしげった島が見えます。白砂の上を人々が手を取り合って行きかいしております。祭壇から火の立ち登る柱廊下の上にそびえた黄金の円屋根に夕ぐれの光が反映って、島の....
人魚のひいさま」より 著者:アンデルセンハンス・クリスチャン
ました。先ぶれは町じゅう馬をはしらせて、ご婚約のことを知らせました。あるかぎりの祭壇には香油が、もったないような銀のランプのなかでもえていました。坊さんたちが香....
スリーピー・ホローの伝説」より 著者:アーヴィングワシントン
が消えてしまってからしばらくのちに、花はずかしいカトリーナの手をとって誇らしげに祭壇にみちびいたのであった。そしてイカバッドの話が出ると、深く事情を知っているよ....
ドーヴィル物語」より 著者:岡本かの子
僧に礼を云ってイベットは小さい手帳を乗馬服の内隠しに仕舞った。それから役僧の姿が祭壇の横の扉に隠れたのを見届け小田島に近寄って来た。 ――よくお出掛けになってね....
ピストルの使い方」より 著者:泉鏡花
した、おなじ丘が幾つも、幾つもある。上が兀げて、土がきれいで、よく見ると、誂えた祭壇の……そこへ天狗が集りそうで、うそ寂しい。 ――実はその幾つかを、あるいは....
古事記」より 著者:太安万侶
の曾《そ》の宮にお鎭まりになつているアシハラシコヲの大神をお祭り申し上げる神主の祭壇であるか」と仰せられました。そこでお伴に遣された王たちが聞いて歡び、見て喜ん....