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禅学
「禅学〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
禅学の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「文芸の哲学的基礎」より 著者:夏目漱石
を極めようとすると駄目であります。万法一に帰す、一いずれの所にか帰すというような
禅学の公案工夫に似たものを指定しなければならんようになります。ショペンハウワーと....
「門」より 著者:夏目漱石
、一口に説明のできる格好《かっこう》な言葉を有《も》っていなかったと見えて、まあ
禅学の書物だろうというような妙な挨拶《あいさつ》をした。宗助は同僚から聞いたこの....
「吾輩は猫である」より 著者:夏目漱石
誰が」
「誰がって。一人は理野陶然《りのとうぜん》さ。独仙の御蔭で大《おおい》に
禅学に凝《こ》り固まって鎌倉へ出掛けて行って、とうとう出先で気狂になってしまった....
「茶の本」より 著者:岡倉覚三
れらの祖師やその教理の歴史については不確実なところが多い。禅を哲学的に見れば昔の
禅学は一方において那伽閼剌樹那(二四)のインド否定論に似ており、また他方において....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
たちが集って雑談に耽《ふけ》っておりました。彼等とても、真面目《まじめ》な経文や
禅学の話ばかりはしていないのであります。夜になってこうして面《かお》を合せた時に....
「怪談牡丹灯籠」より 著者:三遊亭円朝
え、智識なぞという者は趺跏量見智で、あの和尚は谷中の何とか云う智識の弟子と成り、
禅学を打破ったと云う事を承わりおるが、えらいものだねえ、善藏や、大急ぎで水道町の....
「婦人と文学」より 著者:宮本百合子
。旧来の男の身勝手な生きかたと自然主義的現実曝露の気分との混淆で生きる主人公が、
禅学趣味をもったり、外国小説をよんだり、自然発生の若い女らしいポーズを知的らしき....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
ると、遅蒔きながら、生涯を蒔き直そうかという気にもなってみ、寺僧に就いて、多少、
禅学の要旨を味わってみたり、茶や、生花の手ずさみを試みてみたり、閑居しても、必ず....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
う思って脈を取ったり、薬を盛ったりしているんですよ、正直のところ」 「では先生、
禅学のお方がよくおっしゃる、仏心鬼手なんておっしゃいますけれど、先生のは、それと....
「紅葉山人と一葉女史」より 著者:宮本百合子
にも思われるし、又才筆であった。 露伴先生のは、思想がいかにも卓越した、流石は
禅学を深くさぐられた先生だけあると思われる。 同じ、馳落を書かれても露伴先生の....
「自警録」より 著者:新渡戸稲造
いの経験で明らかであろう。 僕の祖父はかつて禅僧《ぜんそう》について、いったい
禅学《ぜんがく》というのはどんなものですと藪《やぶ》から棒にたずねたときに、僧の....
「円朝花火」より 著者:正岡容
人力車から振り落されひどい負傷をした。いよいよ世の中が面白くなかった。 いくら
禅学に心身を打ち込もうとしても心乱れて、次第に白髪が増えていき、見違えるほど老い....
「茶の本」より 著者:岡倉由三郎
匠からの間接の教えも、大いに悟入に資したことと思う。また茶に関する書物の渉猟も、
禅学のそれと並んで、年とともに進んだに違いない。そういう方面の多くの書きものの中....
「茶の本」より 著者:村岡博
庸軒説話《ようけんせつわ》 和漢茶誌 三谷良朴《みたにりょうぼく》
禅学要鑑 相沢恵海《あいざわえかい》 無門関 碧巌録《へきがんろく》 老子、荘子《そうじ》、列子....
「チベット旅行記」より 著者:河口慧海
とを専門にして居りますが、以前は船場で泉清という名高い鶏商屋でありました。同氏は
禅学熱心家で殊にそういう殺生な商売をしなくても充分生活の出来る人であるに拘わらず....