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「禍乱〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

禍乱の前後の文節・文章を表示しています。該当する12件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
近時政論考」より 著者:陸羯南
情を破壊し、政府なるものはただその空名を擁して実権を有せざるに至る、この無政府的禍乱に反動して起こりたるものはかの宗教革命なり。宗教革命は教権の統一および専権を....
夜明け前」より 著者:島崎藤村
は弱年の身でこの大任を受け継いだとは言うものの、不幸にして内外多事な時にあたり、禍乱はしずめ得ず、人心は統御し得ず今また半途にして股肱の臣までも罷めさせられるこ....
丹下左膳」より 著者:林不忘
将軍様のさしだす、古びた小さな紙片を、愚楽老人は受け取って、 「フーム、あれほど禍乱の因《もと》となったこけ猿が、ただこれだけの物であろうとは、チト受け取りかね....
霊訓」より 著者:浅野和三郎
の状態に置かれて居る。そんなのが、死後の世界から人間世界に働きかけて、いつまでも禍乱の種子を蒔く。 一体霊魂が、無理矢理にその肉体から引き離され、激情と憎念と....
学問の独立」より 著者:福沢諭吉
、今日こそ世人の軽々《けいけい》看過するところならんといえども、その実は恐るべき禍乱の徴候にして、我が輩は天下|後日《ごじつ》の世相を臆測し、日本の学問は不幸に....
八犬伝談余」より 著者:内田魯庵
来る日|斜き易し 虫喞凄涼夜月に吟ず 蝶魂|冷澹秋花を抱く 飄零暫く寓す神仙の宅禍乱早く離る夫婿の家 頼ひに舅姑の晩節を存するあり 欣然|寡を守つて生涯を送る ....
三国志」より 著者:吉川英治
(この人は、王道に拠って、真に国を憂うる英雄ではない。むしろ国乱をして、いよいよ禍乱へ追い込む覇道の姦雄だ)と怖れをなして、途中の旅籠から彼を見限り、彼を棄てて....
三国志」より 著者:吉川英治
望むらくは、先生を請じ、新野へ伴い参らせて、共に、漢室を興し、万民を扶け、今日の禍乱を鎮めんと存じますが……」 云いもあえず、司馬徽はからからと笑って、 「愚....
三国志」より 著者:吉川英治
不測の不思議をなす。かかる者を生かしておけば、かならず国に害をなし、人民のうちに禍乱を起さん。かの黄巾の乱や諸地方の邪教の害に照らし見るもあきらかである。如かず....
私本太平記」より 著者:吉川英治
はからずも、彼が長柄の埠頭で知った風説と、それは符節が合っている。 ――北方禍乱の原因を、なお、若公卿はこう説明する。 津軽の安藤季長や同苗五郎らが、一族....
私本太平記」より 著者:吉川英治
いわたされた口上というのは、 前ノ源中納言北畠具行ハ、先帝ノ帷幄ニカクレ、天下ヲ禍乱ニ投ジタル逆謀ノ首魁タリシ事、スデニ歴乎タリ。 護送ニ及バズ、途上、ソノ居ル....
随筆 新平家」より 著者:吉川英治
信頼ヲ寵シテ平治ニ乱アリ、マタ成親等ヲシテ鹿ヶ谷ニ会セシメ、今マタコノ事ヲ見ル、禍乱止マルベカラズ、清盛ノ跋扈モヤムヲ得ザルナリ――と清盛の法皇幽閉の挙を、やむ....