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禍福
「禍福〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
禍福の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
》かせるなどということはしないらしく、唯その狐の教えに依って、他人《ひと》の吉凶
禍福や失せ物、または尋ね人のありかを占うに過ぎないのである。したがって、別に他人....
「中国怪奇小説集」より 著者:岡本綺堂
触らし、愚民がそれを信ずる虚に乗じて、他の山妖水怪のたぐいが入り込んで、みだりに
禍福をほしいままにするのであろう。 繍鸞 父の先妻の張夫人に繍鸞という侍....
「四条畷の戦」より 著者:菊池寛
ふことなかれ。夫れ諸法は因縁を離れず。君となり臣となること、全く私にあらず。生死
禍福は、人情の私曲なるに随はず。天命歴然として遁るゝ処なし」とある。少し仏法臭を....
「学生と先哲」より 著者:倉田百三
に類する。彼らは文化人が政治にかかわることを軽蔑する。しかし今日の、人間の文化と
禍福とがますます密接に政治に依属しつつある時代において、政治の根本精神を正し、そ....
「大鵬のゆくえ」より 著者:国枝史郎
! 燈明を上げい、お燈明をな! 隣家の藪殿を見習うがよい。フフフフ、へぼ医者殿」
禍福塀一重 お菊に軸を盗まれて以来、家族の者は一様に神経質になっていたが、「泥....
「甲州郡内妖怪事件取り調べ報告」より 著者:井上円了
ず。第四に、その声、よく他人の一身上もしくは一家の上に、まさに来たらんとする吉凶
禍福を予言すという。これまた、奇怪といわざるべからず。第五に、その声、よく他人の....
「妖怪学」より 著者:井上円了
ようなる一種の妖怪物がその仕掛けに乗り移りて、われわれに遠近大小、過去未来、吉凶
禍福、種々様々の事柄を告示するものと信ずるなり。これを告示するの法、あるいは竹の....
「妖怪学一斑」より 著者:井上円了
も極めて見やすきものでありまするが、少しく高尚にわたって知れ難いのは、人間の吉凶
禍福を前知することであります。 これには第一、天文が関係を有しておる。天文と人....
「妖怪報告」より 著者:井上円了
合すること、はなはだ怪しむにたえたり。しかりといえども、古来東洋の人、夢によりて
禍福を知り、夢に神託を受け、婦妻の遠征の良人を追慕し、夢の情感によりて妊孕せし等....
「迷信解」より 著者:井上円了
めの助けとなるまでじゃ。そのことは格別説明するに及ばぬことと思う。 人事の吉凶
禍福を前知する法は東西ともに行わるるも、シナ、日本にことに多いように思わる。その....
「妖怪玄談」より 著者:井上円了
、その社会のありさま等の諸事情を考察すれば、おのずからその将来受くるところの吉凶
禍福を卜定すべきをもって、卜筮者または予言者は、この事情を酌量して将来の運を告ぐ....
「欧米各国 政教日記」より 著者:井上円了
国の民間に行わるる暦書あり。毎年これを頒布して、その翌年中の天災地変、毎日の吉凶
禍福を前定す。しかしてこれを前定するの法は、古代の天文学家の推歩術によるといえど....
「西航日録」より 著者:井上円了
筮、人相、方位の看板を掲ぐる店のすこぶる多き一事なり。シナ人は上下を論ぜず、吉凶
禍福みなこれを卜筮に問うを常とし、病人あるも医師によらずして卜者にたずね、不幸に....
「仏教人生読本」より 著者:岡本かの子
、知識的でありますが、しかしその内部には、人間の欲望、煩悩、愚痴等が働きかけて、
禍福相半ばするものであります。そこに都会の持つ俗人への魅力もあるわけです。多くの....
「世間師」より 著者:小栗風葉
れから、私を貢いでくれるその男は銭占屋というのだ。銭占判断といって、六文銭で吉凶
禍福を占うその次第書を、駿河半紙二切り六枚綴の小本に刷って、それを町の盛場で一冊....