福者[語句情報] »
福者
「福者〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
福者の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「吉良上野の立場」より 著者:菊池寛
は、とくと見た。しかし、そうたびたびの勤めではないし、貴公のところは、きこえた裕
福者ではないか。二百両か五百両……」 「一口に、おっしゃっても大金です。出す方で....
「宇宙女囚第一号」より 著者:海野十三
はちょっと小首をかしげ、 「しかしねえ、絵里子を妻にした君が、家庭的にはたして幸
福者といえるかどうかはわからないよ。第一わしはいつもこう考えている。絵里子の科学....
「四日間」より 著者:ガールシンフセヴォロド・ミハイロヴィチ
さておれの身は如何なる事ぞ? おれも亦まツこの通り……ああ此男が羨ましい! 幸
福者だよ、何も聞ずに、傷の痛みも感ぜずに、昔を偲ぶでもなければ、命惜しとも思うま....
「鎮西八郎」より 著者:楠山正雄
一 八幡太郎義家から三|代めの源氏の大将を六条判官為義といいました。為義はたいそうな子
福者で、男の子供だけでも十四五|人もありました。そのうちで一|番上のにいさんの義....
「怪しの館」より 著者:国枝史郎
、人もうらやむほどの財産家だと。……その上娘はあの通り綺麗だ。婿にでもなれたら幸
福者さ」 グイグイ手酌で飲んで行く。 葉末という娘の風采が、ボッと眼の前へ浮....
「私の活動写真傍観史」より 著者:伊丹万作
を除外することだけは最後までできなかつた。 ある夜、私は急に、武者小路氏の「幸
福者」という小説を読みたい衝動に駆られた。私は一応この衝動と闘つてみたが遂に勝て....
「母と娘」より 著者:岡本かの子
、自分の村は世界一(魅惑的)だ、ひいてフランスは世界の楽園だ、自分等は世界一の幸
福者だ、唯一つの不幸は、不平は我々の国が世界一の楽園である為め、世界中から狙われ....
「二葉亭四迷」より 著者:内田魯庵
想とし安心し切っておる。二葉亭が苦悶を以て一生を終ったに比較して渠らは大いなる幸
福者である。 明治の文人中、国木田独歩君の生涯は面白かった。北村透谷君の一生も....
「贋物」より 著者:葛西善蔵
人間の最上の理想物だと言うんだ。――君もこの信玄袋を背負って帰るんだから、まあ幸
福者だろうてんでね、ハハハ」 惣治にはおかしくもなかった。相変らずあんなことば....
「チベット旅行記」より 著者:河口慧海
日間は花嫁の朋友下女などが花聟の家に止って居るのが例になって居る。
もっとも有
福者は花嫁の家から一生使うべき小間使を添えて来るのが大抵通常である。これで全く結....
「くわの怒った話」より 著者:小川未明
そこの帳場にすわって、多くの奉公人を使う身分となりました。 彼は、まったくの幸
福者となったのであります。ある日、帳場にすわって、兄は、煙草をふかしながら、外の....
「一本のかきの木」より 著者:小川未明
早起きのからすをほめました。 ほんとうにこのからすは、若い時分は、元気のいい幸
福者であったのです。けれど、いまは、からすは、もう年をとってしまいました。そして....
「仏教人生読本」より 著者:岡本かの子
かって来ます。そのとき、何事によらず、仏の力を信じ念じて、立派な人格者、本当の幸
福者にならなければなりません。判りますか」。すると少年は答えました。 「判る、判....
「俗臭」より 著者:織田作之助
筋合のものではなかった。船司は堅い表情のまゝ、児子家へ行った。 千恵造ほどの幸
福者があろうかと、兄弟等は思う。再び新しい妻を迎えることに成ったからだ。内地へ帰....
「ベートーヴェンの生涯」より 著者:片山敏彦
身の栄光となる。……おんみに一切の讃美と恭敬とが捧げられよ! おんみのみが真の浄
福者 Bhagavan である。一切の法則の実体、一切の叡智の姿であるおんみは全....