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「福音〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

福音の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
後世への最大遺物」より 著者:内村鑑三
今また多くの訂正を加えて、再版に附することとはなしぬ、もしこの小冊子にしてなお新福音を宣伝するの機械となるを得ば余《よ》の幸福何ぞこれに如《し》かん。 明....
婦系図」より 著者:泉鏡花
ぬ。 困ったな、と腕を組めば、困りましたねえ、とお蔦も鬱ぐ。 ここへ大いなる福音を齎らし来ったのはお源で。 手廻りの使いに遣ったのに、大分後れたにもかかわ....
聖書の読方」より 著者:内村鑑三
遠の運命に関わる大警告である、天国の光輝と地獄の火とを背景として読むにあらざれば福音書の冒頭に掲げられたるイエスの此最初の説教をすら能く解することが出来ないので....
綺堂むかし語り」より 著者:岡本綺堂
字全書、温知叢書、帝国文庫などの翻刻物を出してくれたのは、われわれに取って一種の福音であった。勿論、ありふれた物ばかりで、別に珍奇の書は見いだされなかったが、そ....
黒死館殺人事件」より 著者:小栗虫太郎
る、黒死館についての驚くべき調査資料のことを記さねばならない。それは、中世楽器や福音書写本、それに古代時計に関する彼の偏奇な趣味が端緒となったものであるが、その....
霊訓」より 著者:浅野和三郎
したい。』 宗教の真義――友よ、汝の熱心な疑惑は、われ等にとりて、この上もなき福音である。単なるドグマに捕えられず、飽まで合理的に真理を求めんとする心掛――そ....
銀三十枚」より 著者:国枝史郎
潔まることが出来、聾いた者は聞くことが出来、死んだ者は復活えることが出来、貧者は福音を聞かされる。俺に来たる者は幸福である」と。 その時ユダはこう思った。 「....
葛飾砂子」より 著者:泉鏡花
六自我得仏来所経諸劫数無量百千万億載阿僧祇。」と誦するのが、いうべからざる一種の福音を川面に伝えて渡った、七兵衛の船は七兵衛が乗って漂々然。 九 ....
読書雑感」より 著者:岡本綺堂
日本文学全書、温知叢書、帝国文庫等の飜刻物を出してくれたのは、我々に取って一種の福音であった。勿論、ありふれた物ばかりで、別に珍奇の書は見出されなかったが、それ....
二葉亭四迷の一生」より 著者:内田魯庵
信員としてタイムスのブローウィツやマッケンジーを期すると同時に日本の平和のための福音使ともなろうとしたらしかったが、その抱負の一端だも実行の緒に就く遑がない中に....
二葉亭追録」より 著者:内田魯庵
平天下の治者思想で叩き上げられ、一度は軍人をも志願した位だから、ヒューマニチーの福音を説きつつもなお権力の信仰を把持して、の信条を忘れなかった。貴族や富豪に虐げ....
勝ずば」より 著者:岡本かの子
度々見た。政枝が一方に係ってる華岡医師への乙女の嬌羞を突然脱ぎ捨てて、病気快方の福音を医師から聞き取ろうとするのも一つにこの死の恐怖をまぎらすためであった。それ....
空中征服」より 著者:賀川豊彦
から叫ばれるので、虚無主義の青年もまったくびっくり仰天してしまい、『死の勝利』の福音を信じていた小娘も眼をただパチクリさせて互に顔を見合せるばかりであった。 「....
ベートーヴェンの生涯」より 著者:片山敏彦
クであるが)は、彼がドビュッシーの熱愛者であるにもかかわらず近頃こう書いた――「福音書を書くような態度でベートーヴェンについて書く権利を私はロマン・ロランにだけ....
ベートーヴェンの生涯」より 著者:片山敏彦
であると同時にまたきわめて雄々しい道徳的徳性であるから。ベートーヴェンの「音楽の福音書」の中でこのことの自覚に徹した人々は、もはや芸術と生活との中にある虚妄に耐....