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禿げ頭
「禿げ頭〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
禿げ頭の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「毛利先生」より 著者:芥川竜之介
ったのは、ほとんど美しいとでも形容したい、光《ひかり》滑々《かつかつ》たる先生の
禿げ頭で、これまた後頭部のあたりに、種々《しょうしょう》たる胡麻塩《ごましお》の....
「外套」より 著者:ゴーゴリニコライ
係を勤めていたので、しまいにはみんなが、てっきりこの男はちゃんと制服を身につけ、
禿げ頭を振りかざして、すっかり用意をしてこの世へ生まれてきたものにちがいないと思....
「吾輩は猫である」より 著者:夏目漱石
り立て振り立て、太陽に照らしつけて往来をあるいていた。これが間違いのもとである。
禿げ頭を日にあてて遠方から見ると、大変よく光るものだ。高い木には風があたる、光か....
「赤外線男」より 著者:海野十三
、ふかぶかと椅子の中に背を落とした。そして帽子を脱いで机の上に置くと、ボリボリと
禿げ頭を掻いた。 「書きたてるほどの種じゃないよ。それに轢死美人でも顔が見えなく....
「忘れえぬ人々」より 著者:国木田独歩
『僕は全くの旅客でこの土地には縁もゆかりもない身だから、知る顔もなければ見覚えの
禿げ頭もない。そこで何となくこれらの光景が異様な感を起こさせて、世のさまを一段|....
「谷より峰へ峰より谷へ」より 著者:小島烏水
ある、雲が天上を縦横に入り乱れて、その影が山に落ちて、痣が方々に出来る、常念岳の
禿げ頭が光って見える。 それから尾根を伝わって、下り気味になる、ちょいちょい小....
「怪星ガン」より 著者:海野十三
の猛獣とでもいうべき奴がひそんでいて、みんなそれに喰われてしまうんだどおもうよ」
禿げ頭のスミス老人が杖をふりまわしながら、花束を持った四、五人の老婦人を相手にし....
「火星兵団」より 著者:海野十三
からないから、あのように変装してお目にかかることにしているのですよ。私は、あんな
禿げ頭の年寄ではありません。どうか、よく見直してください。はははは」
両国駅頭....
「人造人間エフ氏」より 著者:海野十三
顔をしているとき、奥から人波をかきわけながらぜいぜい息を切らせてかけつけた一人の
禿げ頭の老人があった。 「ドンや。いけましぇん。ああ正太しゃん、マリ子しゃん、待....
「○○獣」より 著者:海野十三
枚写真をとった。機関銃でタタタタとやったように。いい気持になった。これで支配人の
禿げ頭がキラキラと光っているところがうつってでもいれば、もっと胸がスーッとすくだ....
「祇園の枝垂桜」より 著者:九鬼周造
らからレコードが鳴り響いて、下には二十人ばかり円を描いて踊っている。四十を越えた
禿げ頭の男からおかっぱの女の子までまじっている。中折帽も踊っていれば鳥打帽も踊っ....
「古木」より 著者:豊島与志雄
にじっと眺めました。 やがて、美智子は寄ってゆきました。小さな手を差し出して、
禿げ頭にそっと触れてみました。つるりと滑る感じでした。びっくりして手を引っこめま....
「魔都」より 著者:久生十蘭
掌としてもかくするが当然で、然もこれは私の良心に従って致す行動だから、あなた如き
禿げ頭がどれほど弁舌をふるっても所詮無駄です。見損っちゃいけません。検察に携わる....
「だいこん」より 著者:久生十蘭
……いろんなひとがいる。思いがけないひともいる。若いひとはほんのわずかで、全体に
禿げ頭や皺や白髪のほうが目だち、ひとくちにいえば非常にクラシックなパァティだった....
「墓が呼んでいる」より 著者:橘外男
っしゃりましょう」 と朴直そうな六十|爺は、湖岸から半道あまりを駈けつけて来た
禿げ頭の汗を押し拭いつつ、悔やみを述べる。 「でもまあ、有難てえ、といっちゃ悪い....