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秀作
「秀作〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
秀作の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「夜明け前」より 著者:島崎藤村
いる。屋敷町でない方に住む福島の町家の人で、大脇自笑について学んだこともある野口
秀作というものだ。半蔵は別にその人と深い交際はないが、彼の知る名古屋藩士で田中|....
「蒲団」より 著者:田山花袋
英語の教科書、ことに新しく買ったツルゲネーフ全集が際立って目に附く。で、未来の閨
秀作家は学校から帰って来ると、机に向って文を書くというよりは、寧ろ多く手紙を書く....
「科学と文学」より 著者:寺田寅彦
諸星のごとく輝き、山田美妙のごとき彗星が現われて消え、一葉女史をはじめて多数の閨
秀作者が秋の野の草花のように咲きそろっていた。外国文学では流行していたアーヴィン....
「観る人・観せられる人」より 著者:宮本百合子
活の全面にあらわれている多難性が、ここにも映っていると思われる。最近日本映画の優
秀作品として「若い人」「路傍の石」「冬の宿」「鶯」その他長篇小説のいくつかが映画....
「帝展を観ての感想」より 著者:宮本百合子
日本画というと大作ぞろいで、一室の壁半分を一枚で占めるような大きい画が多かった。
秀作も駄作も大きさで先ず観衆を瞠目せしめる風であった。今年は、それがいずれも余り....
「晩夏」より 著者:堀辰雄
小さな横文字の本を開いた。それはドロステ・ヒュルスホオフという独逸《ドイツ》の閨
秀作家《けいしゅうさっか》の書いた「猶太《ユダヤ》びとの※《ぶな》」という物語だ....
「獄中への手紙」より 著者:宮本百合子
実に面白く思うが、山本有三にしろ大仏にしろ、昭和五年から七年までの間に彼等の最優
秀作の一つを出していることです。その理由を何処に見るでしょうか。私は面白くて仕方....
「獄中への手紙」より 著者:宮本百合子
、人生の楽しさは金にはないということを云っているのですが、日本に来ると、これが優
秀作かと思われる。死んで持って行かれやしまいし、と金について考える考えかたは日本....
「推理小説について」より 著者:坂口安吾
正史氏の「蝶々殺人事件」は終戦後のみならず、日本における推理小説では最も本格的な
秀作で、大阪の犯行を東京の犯行と思わせるトリック、そのトリックを不自然でなく成立....
「巷談師」より 著者:坂口安吾
は全国の共産党員から夥しい反響があった。これも、その一つである。簡にして要を得、
秀作である。 「お前の顔は……」このあとは、本人は書きたくない。私の顔に文句をつ....
「光り合ういのち」より 著者:倉田百三
いておもほゆる今朝の淡雪消えまく惜しも」 「ふーむ。いい歌だ。このごろでのお前の
秀作だ」仁田さんは紅くなった額をほころばして、我が娘をほめた。 今度は私に作れ....
「西林図」より 著者:久生十蘭
とうといい、期するところがあるようで、冬亭としても、この月の句会には、どうしても
秀作をものしなくてはならない絶命にいた。察しるところ、秋色の池の汀《みぎわ》で、....
「靄の彼方」より 著者:上村松園
き出してくるのではないかと思われます。 ○ 若い人たち――殊に若い閨
秀作家たちの作品には、よく教えられることがあります。みな器用になって、表現が巧み....
「わが寄席青春録」より 著者:正岡容
名以後で、前述の「牡丹燈籠」(お峰殺し)や「春風亭年枝怪談」や「ちきり伊勢屋」の
秀作はまさしく瞠目に価するとよろこんでいる。昨夏も私の倅《せがれ》分たる永井啓夫....
「昭和四年の文壇の概観」より 著者:平林初之輔
する人々の作品や文学理論が全部すぐれているわけでは決してないのだから。 一一 閨
秀作家一瞥 『女人芸術』がだんだんととのってくる。『婦人サロン』が生まれる。みん....