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私信
「私信〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
私信の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「氷蔵の二階」より 著者:宮本百合子
野は、黙って顔を見ていたが急に房の手をつかんで自分の方へ引ぱった。 「ね、あなた
私信じてくれるでしょ? ね?」 「信じるって――噂なの? あの人の云ったことみん....
「加護」より 著者:宮本百合子
、どうぞ! 私決してそんな積りで云ったのじゃあないのですよ、ただ、ね、お恵さん、
私信心しているものだから……」 救いを求めるような手を、お恵さんは静かに自分の....
「世界の一環としての日本」より 著者:戸坂潤
可笑しい筈だが、処が政府案は、不穏文書等という名の下に、所謂不穏文書の他に不穏な
私信や会話までをも含めようとしたのである。不穏文書と所謂流言飛語とを本質的に一緒....
「辞典」より 著者:戸坂潤
Texts-Redaktionsteil)との区別とも云われている。 報道とは
私信・廻文などと異り公共的なものを云い、或る一定の限られた読者でなく、一般的に不....
「社会時評」より 著者:戸坂潤
もなくて、雑誌編集者の驚嘆すべき手腕から来たことは明らかである。吾々は編集者が、
私信のやり取りさえ困難な刑務所内からこの貴重な政治的論文を獲得して来た精励の程に....
「唄立山心中一曲」より 著者:泉鏡花
く。用意)」 と聞きも済まさず、若い紳士は、斜に衝と開いて、身構えて、 (何、
私信を見た上、用件を御承知になりましたな。) 「偏に申訳をいたします。電報を扱い....
「小公女」より 著者:菊池寛
が嫌いらしいのね。」 「嫌いじゃアないわ。でも、ダイヤモンドの鉱山があるなんて、
私信じられないわ。」 「山がないとすると、ダイヤモンドはどこから採ってくるのでし....
「源氏物語」より 著者:紫式部
。 というのであった。尚侍《ないしのかみ》の所へは、例のように中納言の君への
私信のようにして、その中へ入れたのには、 流人《るにん》のつれづれさに昔の追想....
「私の信条」より 著者:豊島与志雄
の知人だったりする場合、私宛の書簡の貸与を申し込まれて、ちょっと困ることがある。
私信は公表すべきものでないという考えもあるし、第一、焼き捨ててしまっていたのだ。....
「レーリー卿(Lord Rayleigh)」より 著者:寺田寅彦
hers. To me it now seems too obvious." と
私信の中に書いている。これも一つのコロンバスの玉子であろう。 一八七九年の十一....
「人口論」より 著者:マルサストマス・ロバート
additional Essay, 4th edit. 特定の教区においては、
私信の方がおそらく公けの報告より信頼出来る。けだし一般に、ある程度この問題に興味....
「柳原燁子(白蓮)」より 著者:長谷川時雨
方《いたしかた》がないなり行きだと、今までもあまり気にかけたことも御座いません。
私信の一部を公にしては悪いが、わたしの筆に幾万言を費《ついや》して現わそうとする....
「鴎外の思い出」より 著者:小金井喜美子
この欄に月見の事を書きましたら、賀古鶴所先生から早速興味あるお手紙を頂きました。
私信ですけれども差支がないと思いますから次に載せます。文中の緒方氏は森鴎外先生の....
「「陰獣」その他」より 著者:平林初之輔
ることについての疑いをもっていたようであった。たしかずっと以前に、同氏から貰った
私信の中《うち》にもそういう意見が述べてあって、それは実に名論であったと記憶する....
「汽船が太平洋を横断するまで」より 著者:服部之総
ューヨーク州外事局長A・H・パーマーより、長崎オランダ商館長レフィーソンに送った
私信、実質は非公式の外交文書である)。 つぎは五一年六月十日付の海軍中佐ジェ....