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「私大〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

私大の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
時代閉塞の現状」より 著者:石川啄木
たということではないか。そうしてそう着実になっているにかわらず、毎年何百という官私大学卒業生が、その半分は職を得かねて下宿屋にごろごろしているではないか。しかも....
婦系図」より 著者:泉鏡花
したのは、壇から上口の六畳の方。 礼之進はまた額に手を当て、 「いや、何とも。私大願成就仕りましたような心持で。お庇を持ちまして、痘痕が栄えるでごわりまする。....
思い出の記」より 著者:小泉節子
した。この話を致しますと、ヘルンは『如何に面白い』と云って大喜びでした。『しかし私大層好きです、そのような人、私の一番の友達、私見る好きです。その家、私是非見る....
うつり香」より 著者:近松秋江
なたも今日は大変好い着物を着てるねえ。……今日はあの絣を着て来なかったの。あれが私大好き。活溌で。……だけどその着物も好い着物だわ。こんど拵えたの?」 「うむ。....
縮図」より 著者:徳田秋声
た。 「時ちゃん、焼鳥の屋台なんか入るの。」 「焼鳥は栄養があるでしょう。だから私大好き。」 躯ののんびりした彼女は銀子よりも姿がよく、人目につくので、嫁に望....
思想と風俗」より 著者:戸坂潤
もので充分実際的に役立つだろうとも、私は思っている。 18 大学論 一私大と帝大との同質化 私立大学が問題になるのは主に帝大との対比に於てである。大....
現代哲学講話」より 著者:戸坂潤
角から取り上げられ得なかったのは必然である。大学の本質の変化と文壇の構造の変化(私大昇格・諸大学の反動化と左翼文壇の形成)、科学的乃至哲学的理論の枝と根への発育....
わがまま」より 著者:伊藤野枝
がいると思うと、泣きたくなった。いろいろな皆の言葉もすこしも耳には入らない。 「私大変疲れていますから夜になるまで少し寝ますよ」 わがままらしく彼女は袴をとり....
ジロリの女」より 著者:坂口安吾
アグラをかいているような手堅いところがあった。 大浦博士の末弟は大浦種則という私大出の婦人科の医学士で二十八、まだ大学の研究室にいる、これを衣子の長女の美代子....
街はふるさと」より 著者:坂口安吾
も貴公子であった。拾われて育てられた棄て子が、そして、終戦後は孤児となり苦学して私大の文科をでたという荒波にもまれ通した子供が、なんのヒネクレた翳もなく、若年に....
明治開化 安吾捕物」より 著者:坂口安吾
招ぜられて、新十郎からきわめてこまかな取調べをうけた。牧田は最高学府の教育をうけ私大の教師にまねかれるところを、密偵の話をきき、かねて邪教に興味をいだいていたと....
貞操問答」より 著者:菊池寛
かった。 「お姉さん、ご存じなかったの。先生、およしになったんだって! だから、私大賛成だと云ったわ。だって、あの方、天分がおありになるんでしょう。いつか、お姉....
鴉片を喫む美少年」より 著者:国枝史郎
満足して彼女が立ち去る時、彼女は僕へ囁いた。 「他の女へ貴郎をお渡しするのは、私大変厭なんですけれど、少なくももう一人の女へだけは、貴郎をお貸ししなければなら....
春昼後刻」より 著者:泉鏡花
手は件の親仁だけれど。 「迷惑|処ではござりましねえ、かさねがさね礼を言われて、私大くありがたがられました。」 「じゃ、むだにならなかったかい、お前さんが始末を....
挿話」より 著者:徳田秋声
た。老母は錆びた庖丁を砥石にかけて、ごしごしやっていた。 「これおいしいですよ。私大事に取っておいたの」お絹は言っていた。 「その庖丁じゃおぼつかないな」道太は....