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私娼窟
「私娼窟〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
私娼窟の前後の文節・文章を表示しています。該当する10件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「幸運の黒子」より 著者:海野十三
するが、この半平は元来、貞操堅固の男だったのを友人達が引っ張り出して、東都名物の
私娼窟《ししょうくつ》玉《たま》の井《い》へ連れていったのだった。これは友人にも....
「昨今の話題を」より 著者:宮本百合子
れば、恐らく読者諸君も思い出されることであろう。東京ハイキング第九日、柳原※子が
私娼窟である玉の井へ出かけての記事と筆者の写真とが出ているのであったが、文章はこ....
「「ラジオ黄金時代」の底潮」より 著者:宮本百合子
時刻をどこかラジオのならないところで過す工夫をこらす。そして、遂に墨東、亀戸辺の
私娼窟に出入することを書いたものである。 古典的筆致と現代
私娼窟の女・情景とを....
「世界の一環としての日本」より 著者:戸坂潤
的に表現している接客商売と、警察行政との深い相互作用は、広く知られている。遊郭、
私娼窟、待合、料理屋、カフェー、バー、喫茶店、其の他の飲食店から始めて、最近での....
「カメラの焦点」より 著者:宮本百合子
たつかい道が見当つかず、女遊びをすると云ってもやはりこれまでの工場の若者が通った
私娼窟へ金を流すという風であるそうだ。 カメラが、こういう青年層へ急激にひろが....
「腐った蜉蝣」より 著者:蘭郁二郎
、何を思ったのか、近頃しきりと、この町からバスの通じている隣り町まで行き、そこの
私娼窟にせっせと交っているという噂を聞いた。 そして、その男は其処の花子という....
「鴉片を喫む美少年」より 著者:国枝史郎
ように云う人間もあった。 さて僕だが上海へ帰るや、例によって例の如く、鴉片窟や
私娼窟へ入り浸って、その日その日をくらしたものさ。 そこで君は不思議に思うだろ....
「娘煙術師」より 著者:国枝史郎
めながら、無言でお粂を見守っているようすは、水戸様石置き場の空屋敷という、特殊の
私娼窟であるがために何となく凄味に眺められた。土間の中は陰森として薄暗い。蝋燭の....
「飢餓地帯を歩く」より 著者:下村千秋
しばかり参った。 さて、その翌日の夜、私は、この老婆の娘を訪ねるために青森市の
私娼窟へ入って行ったのであった。粉雪が降っては止み、降っては止んでいた。そして、....
「つゆのあとさき」より 著者:永井荷風
と》しくその後姿《うしろすがた》を見送ったが、瑠璃子はもともと梳子の時分ないない
私娼窟《ししょうくつ》に出没して君江とも一、二度言葉を交えた間柄。偶然このカッフ....