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私有
「私有〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
私有の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「猿蟹合戦」より 著者:芥川竜之介
、復讐は善と称し難いと云った。それから社会主義の某首領は蟹は柿とか握り飯とか云う
私有財産を難有《ありがた》がっていたから、臼や蜂や卵なども反動的思想を持っていた....
「小作人への告別」より 著者:有島武郎
し出たとて、誤解をしてもらいたくないのは、この土地を諸君の頭数に分割して、諸君の
私有にするという意味ではないのです。諸君が合同してこの土地全体を共有するようにお....
「奴隷根性論」より 著者:大杉栄
捕虜は駄獣として農業の苦役に使われた。 また等しくこの農業の発達とともに、土地
私有の制度が起った。そしてこのこともまた、奴隷の起源の一大理由として数えられる。....
「惜みなく愛は奪う」より 著者:有島武郎
る。その中には田疇と、山林と、道路と、家屋とが散在して、人々は各※その或る部分を
私有し、田園の整理と平安とに勤んでいる。他人の畑を収穫するものは罪に問われる。道....
「宇宙の始まり」より 著者:アレニウススヴァンテ
量/支那人の宇宙観/道教/列子の見方/孔子の教え ※ 泰西の科学は特権僧侶階級の
私有物/ギリシアの自然哲学者たち/タレース、アナキシメネス、アナキシマンドロス、....
「河明り」より 著者:岡本かの子
くつもりで、その道筋の二つ目の橋を渡る手前にさしかかると、左の河並に横町がある。
私有道路らしく道幅を狭めて貨物を横たえているが、陸側は住居附きの蔵構えの問屋店が....
「宇宙戦隊」より 著者:海野十三
放り出した。 「君にいっておくが、われわれの許可なくして、事件に関係のあるものを
私有することはやめてもらいたい」 「はあ」 博士は児玉法学士の方へふりかえって....
「獄中消息」より 著者:大杉栄
で金はすべて山田家に保管を頼みたい。 また、母が止ることとなれば、母はすべての
私有権を放棄して、そして同じくこれを山田家に保管させたい。母が家のために尽すと言....
「探偵夜話」より 著者:岡本綺堂
に穴を掘るのもおかしい。たとい草原同様の空き地であるとしても、ここはわたしの家の
私有地で、他人がみだりに通行すべき往来ではない。そこへ毎夜忍んで来ておとし穴を作....
「穴」より 著者:岡本綺堂
所に穴を掘るのもおかしい。たとい草原同様の空地であるとしても、ここはわたしの家の
私有地で、他人がみだりに通行すべき往来ではない。そこへ毎夜忍んで来て落し穴を作る....
「荒蕪地」より 著者:犬田卯
ろうということ……その一事だった。それともう一つ、なんでそれが今頃、田畑が民間の
私有になって六七十年も過ぎた今日、改めて民間に払下げられることになったのかという....
「欧米各国 政教日記」より 著者:井上円了
その人すなわち宗教者の宗教とするの別あるによる。政教子曰く、宗教は道なり、一人の
私有するものにあらず、人の心変ずるも道の変ずるにあらず、宗教者不道徳なるときは、....
「革命の研究」より 著者:大杉栄
ンド党の徒や謹厳なロベスピエールは、財産の平等などという言葉を聞くと、民衆がもう
私有財産を尊敬しないのかという考えだけで慄えていた。何故なら、彼等はそれを過去か....
「空中征服」より 著者:賀川豊彦
くようです。どうか早くお出で下さい」 蟹は、大声で怒鳴った。 「いけない、彼の
私有を許さない! 優種はすべて公有である。……お前たちはみな帰って行け! 己は共....
「特殊部落の成立沿革を略叙してその解放に及ぶ」より 著者:喜田貞吉
ありますから、無論良民すなわち普通の人民と結婚することも出来なければ、全く主人の
私有財産で、代々|家人としてその主家に仕えていたのであります。そういう卑しい家人....