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私田
「私田〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
私田の前後の文節・文章を表示しています。該当する7件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「黴」より 著者:徳田秋声
舎へ行けば、いずれお百姓の家へ片づかなくちゃなりませんからね。いかに困ったって、
私田舎こそ厭ですよ。そのくらいなら、どこへ行ったって、自分一人くらい何をしたって....
「爛」より 著者:徳田秋声
今は甘えるような目色をして、「私東京がいいんですの。東京で独立ができさえすれば、
私田舎へなぞ行くのは、気が進まないんです。私独立ができるでしょうか。」 「そうな....
「現代の詐術」より 著者:坂口安吾
めに戸籍をごまかしたり、逃亡をやり、税のかゝらぬ寺領や貴族領へのがれたり、または
私田を寄進したりする。こうして荘園が栄え、貴族栄花の時代が起り、農民は又、さらに....
「淪落の青春」より 著者:坂口安吾
ら、自分で田を耕す決断がつかなかった。彼の親類に当る地主たちは、一家ケンゾク各々
私田を開墾し、肥タゴかついで勇敢にやっているという時節柄だが、彼だけは一|段歩の....
「青鬼の褌を洗う女」より 著者:坂口安吾
の人に寝顔なんか見せたことないでしょう。寝床の中で口説かれるなんて、そんなこと、
私田代さんに惨めな思いさせたり惨めな田代さん見たくないから、許しちゃうかも知れな....
「備前天一坊」より 著者:江見水蔭
、輝録の三|公達さえあるのだから、それにも実は及ばぬ次第。近々御隠居ともならば、
私田を御次男御三男にも御分譲。政言殿には二万五千石。輝録殿には一万五千石と、内々....
「賤民概説」より 著者:喜田貞吉
その農民すなわち公民を大御田族と呼んだものであったであろう。もちろん国造県主等の
私田を耕す農民は、その私民であって、同じ農民でもオオミタカラとは呼ばれなかったで....