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私費
「私費〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
私費の前後の文節・文章を表示しています。該当する7件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「失楽園殺人事件」より 著者:小栗虫太郎
、嘆きの橋と呼んでいるのだ。 その名はいうまでもなく、鵯島には、兼常龍陽博士が
私費を投じた、天女園癩療養所があるので、橋を渡る人達といえば、悉くが憂愁に鎖され....
「新生」より 著者:島崎藤村
人があったと言った。深窓に人となったようなその婦人は現に人の妻であるとも言った。
私費で洋行を思立った留学生が日本を出る動機の中には、すくなくもその若い夫人との関....
「渋江抽斎」より 著者:森鴎外
煕』中の補刻数葉が交っているが、大体は北宋の旧面目を存している。多紀氏はこれをも
私費を以て刻せようとした。然るに幕府はこれを聞いて、官刻を命ずることになった。そ....
「ドグラ・マグラ」より 著者:夢野久作
狂人解放治療場」は、過般来その内容が厳秘中であったが、右は同科新任教授正木博士が
私費を投じて開設したものである事が判明した。右に就き正木博士は同教授室に於て、往....
「梅津只円翁伝」より 著者:杉山萠円
実に立派な人ですなあ。私はこんなお爺さんの顔を見るのは初めてです。失礼ですが私は
私費を投じてもこのお爺さんの銅像を製作したいです。是非一つ思う存分に作らせて下さ....
「妾の半生涯」より 著者:福田英子
《し》いて工面《くめん》せる金も混じりしぞや。しかるに彼はこの志士が血の涙の金を
私費《しひ》して淫楽《いんらく》に耽《ふけ》り、公道正義を無視《なみ》して、一遊....
「学者安心論」より 著者:福沢諭吉
天保年間より、漢学にても洋学にても学問に志して、今日国の用をなす者は、たいがい皆
私費をもって私塾に入り、人民の学制によって成業したる者多し。今日においても官学校....