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秋の暮れ
「秋の暮れ〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
秋の暮れの前後の文節・文章を表示しています。該当する6件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「小説 不如帰 」より 著者:徳冨蘆花
人は加藤子爵夫人なり。今一人はかつて浪子を不動祠畔に救いしかの老婦人なり。去年の
秋の暮れに別れしより、しばらく相見ざりしを、浪子が父に請いて使いして招けるなり。....
「糸車」より 著者:寺田寅彦
が終わって「もも」が実ってやがてその※が開裂した純白な綿の団塊を吐く、うすら寒い
秋の暮れに祖母や母といっしょに手んでに味噌こしをさげて棉畑へ行って、その収穫の楽....
「源氏物語」より 著者:紫式部
いても宇治の山陰の家ばかりが恋しくて、 おほかたに聞かましものを蜩の声うらめしき
秋の暮れかな と独言たれた。今夜はそう更かさずに宮はお出かけになった。前駆の人....
「俊寛」より 著者:倉田百三
み奈良の法華寺にて尼になって、母上や若君の菩提をとむろうていられましたが、去年の
秋の暮れふとおゆくえがわからなくなり、手をわけて捜しましたところ。(俊寛を見る。....
「早耳三次捕物聞書」より 著者:林不忘
唸ると三次は腕を組んで考えこんだ。 三次が考えこんだのも無理はない。過ぐる年の
秋の暮れから正月へかけて、ひときわ眼立った辻斬がたださえ寒々しい府内の人心を盛ん....
「石段に鉄管」より 著者:小川未明
秋の暮れ方のことであります。貧しい母親が二人の子供をつれて、街道を歩いて、町の方....