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秋毫
「秋毫〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
秋毫の前後の文節・文章を表示しています。該当する11件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「満韓ところどころ」より 著者:夏目漱石
って、案内をしてくれる、宿の番頭を相手に、行く行く話をした。満洲の日は例によって
秋毫《しゅうごう》の先を鮮《あざや》かに照らすほどに思い切ったものである。眉深《....
「性急な思想」より 著者:石川啄木
の女と通ずる事を罪悪とし、背倫《はいりん》の行為とし、唾棄《だき》すべき事として
秋毫《しゅうごう》寛《ゆる》すなき従来の道徳を、無理であり、苛酷《かこく》であり....
「血の文字」より 著者:黒岩涙香
鋭き両刃の短剣なり、殊に其形はコロップの裏の創にシックリ合えり、生田の罪は最早や
秋毫の疑い無し。 是より半時間と経ぬうちに生田は目科と余の間にはさまりて馬車に....
「浮雲」より 著者:二葉亭四迷
」 「オヤ何故《なぜ》え」 「だッて厭味ッたらしいもの」 「ナニお前十代の内なら
秋毫《ちっと》も厭味なこたア有りゃしないわネ。アノ方が幾程《いくら》宜か知れない....
「ルクレチウスと科学」より 著者:寺田寅彦
物理的科学の基礎を置いたことは事実であるのに、頭脳のない書物と器械だけでは科学は
秋毫も進められないのである。 この明白なる事実は不幸にして往々忘れられる。数学....
「蒸発皿」より 著者:寺田寅彦
れないが、しかしまた猫の「自由意志」にも支配されると考えられよう。その自由意志が
秋毫も宇宙線に影響されないとは保証できないような気がする。 以上は言わばたわい....
「ヒルミ夫人の冷蔵鞄」より 著者:海野十三
るで別人のようにキチンと身づくろいをし、玉のような温顔をもって迎えるのであった。
秋毫も夫万吉郎に、かき乱れたる自分の心の中を気どられるような愚はしなかった。 ....
「黒百合」より 著者:泉鏡花
かのごとく感じられて、快活かくのごとき者が、恋には恐るべき神秘を守って、今までに
秋毫も、さる気色のなかったほど、一層大いなる力あることを感じて、愕然とした。同時....
「女大学評論」より 著者:福沢諭吉
婦家を亡ぼす。一家の盛衰に婦人の力を及ぼす其勢力の洪大なるは、之を男子に比較して
秋毫《しゅうごう》の差なし。而《しこう》して其家を興すは即ち婦人の智徳にして争う....
「学問のすすめ」より 著者:福沢諭吉
は、私語、密話、内談、秘計、その外形に破裂するところは、徒党、暗殺、一揆、内乱、
秋毫《しゅうごう》も国に益すことなくして、禍《わざわい》の全国に波及するに至りて....
「春心」より 著者:田中貢太郎
ね」 老人の眼はいきいきとした。 「おい、壮佼、気をつけろ、私がぼけてる、眼は
秋毫の尖もはっきり見える、耳は千里のそとを聞くことができるのだ、汝なんざ無学だか....