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秋水
「秋水〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
秋水の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「富士」より 著者:岡本かの子
る。それでいてなお急ぐこころは湧き出でない。 河口に湖のようになっている入江の
秋水に影を浸《ひた》すその山の紫をもう一度眺め澄してから翁は山に近付いて行った。....
「右門捕物帖」より 著者:佐々木味津三
らみごととってみろッ」 いうやいなや、かたわらの中わきざしを引きよせて、ぎらり
秋水にそりを打たしながら八つ化け仙次が立ち上がったものでしたから、それぞ右門の期....
「旗本退屈男」より 著者:佐々木味津三
く抜き払いました。刹那! 何ともどうももう仕方がない。ひとたびわが退屈男の腰なる
秋水が鞘走ったとならば、何ともどうももう仕方がないのです。 「みい!」 静かな....
「自叙伝」より 著者:大杉栄
た。それより僕はその新聞全体の調子の自由と奔放とにむしろ驚かされた。そしてことに
秋水と署名された論文のそれに驚かされた。 彼の前には、彼を妨げる、また彼の恐れ....
「神州纐纈城」より 著者:国枝史郎
といえども殺は殺、なぜその残虐を敢てするな?」 「では俺からお前へ訊こう。腰間に
秋水を何故横たえるな?」 「すなわち悪魔降下のためよ」 「その悪魔はどこにいるな....
「獄中記」より 著者:大杉栄
その警戒の特に厳重なのでそれと察しがつく。 ある日幸徳の通るのを見た。 「おい
秋水!
秋水!」 と二、三度声をかけて見たが、そう大きな声を出す訳にも行かず(....
「獄中生活」より 著者:堺利彦
ン。」 ああ面白ろの自然かな。 ああ面白ろの天地かな。」 六月二十日午前五時、
秋水のいわゆる「鬼が島の城門のような」巣鴨監獄の大鉄門は、儼然として、その鉄扉を....
「赤旗事件の回顧」より 著者:堺利彦
一方には片山潜、西川光二郎、田添鉄二らを代表とする議会政策派があり、一方には幸徳
秋水、山川、大杉らを代表者とする直接行動派があった。そして前者は東京で社会新聞(....
「死刑の前」より 著者:幸徳秋水
死刑の前 幸徳
秋水 第一章 死生 第二章 運命 第三章 道徳―罪悪 第四章 半生の回顧 第五章....
「獄中消息」より 著者:大杉栄
日発のがきょう着いた。たしかこれが九通目だ。同志諸君からも、毎日平均二通は来る。
秋水の『比較研究論』は不許になったようだ。 『青年』の原稿は熊谷に渡したか。早く....
「明治の戦争文学」より 著者:黒島伝治
発展して、戦争は××××的性質を具備した。 戦争開始前、「万朝報」によった幸徳
秋水、堺利彦、黒岩涙香等は「非戦論」を戦わした。しかし、明治三十六年十月八日、露....
「香魚と水質」より 著者:佐藤垢石
のうぐいは、肉に一種の臭みを持ち、骨が硬いために到底食膳にのせ得ないのであるが、
秋水に泳ぐ頃となれば見返すほどの食味となる。鰍の骨と肉も、水温と密接の関係を持つ....
「八犬伝談余」より 著者:内田魯庵
ふを得ん 沼藺 残燈影裡刀光閃めく 修羅闘一場を現出す 死後の座は金※
秋水珠を留める涙 花は落ちて春山土|亦香ばし 非命|須らく薄命に非ざるを知るべし....
「妖怪報告」より 著者:井上円了
左に掲記して読者の参考となす。 予、かつて夢む。盗あり、戸を破りて入りきたり、
秋水|閃々、大いに目をいからし、予に向かいて曰く、「金を渡せ、金を渡せ」と。予、....
「私の履歴書」より 著者:井上貞治郎
間もなく迎えた明治四十三年の正月、私は三十歳になった。この年は国内では有名な幸徳
秋水らの大逆事件があり、またハレーすい星が現われ、外交面では日本が韓国を併合した....