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秋涼
「秋涼〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
秋涼の前後の文節・文章を表示しています。該当する6件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「狂言の神」より 著者:太宰治
厳粛でもない、恐怖でもない、刑罰でもない、憤怒《ふんぬ》でもない、諦観でもない、
秋涼でもない、平和でもない、後悔でもない、沈思でもない、打算でもない、愛でもない....
「一円本流行の害毒と其裏面談」より 著者:宮武外骨
なった、楼は鬼斧の断崖に対し、眼下に碧流の深潭あり、鳥語水声を聴くのみ、加うるに
秋涼の好季、其快適いうべからず、此処に淹留五日、脳を清泉に洗い、想を巌上に練りつ....
「小説 不如帰 」より 著者:徳冨蘆花
ては医員を驚かししが、もとより血気盛んなる若者の、傷もさまで重きにあらず、時候も
秋涼に向かえるおりから、熱は次第に下り、経過よく、膿腫の患もなくて、すでに一月あ....
「獄中への手紙」より 著者:宮本百合子
お疲れになるということですが、それにしろ眠れるのは助かります。もうすこしの辛棒で
秋涼になります、かけぶとんの綿の柔かい暖かさが可愛ゆく感じられるように。今年の夏....
「魔像」より 著者:林不忘
べん》者でござって」山城守は、言い出した以上、早く終いまで言ってしまおうと、この
秋涼《しゅうりょう》に、額部《ひたい》に汗までにじませながら、「この者にお油御用....
「南半球五万哩」より 著者:井上円了
曜)、晴れ。夜来逆風加わり、波高く船躍る。早朝より他船と並行して南走す。午時なお
秋涼を感ず。午後五時、海中に灯台を望む。これ河口なり。 水の色の濁りて浪もしづま....