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「秋田〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

秋田の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
ひょっとこ」より 著者:芥川竜之介
》の二三人も使って、どうにか人並にはやっているらしい。人の噂では、日清戦争頃に、秋田あたりの岩緑青《いわろくしょう》を買占めにかかったのが、当ったので、それまで....
富士」より 著者:岡本かの子
淡海も秋風に白浪立つ頃ともなれば、女は自分が先に立ち奴たちを率いて、裾わの田井に秋田を刈った。冬ごもり時しも、旨飯を水に醸《かも》みなし客を犒《ねぎら》う待酒の....
生まれいずる悩み」より 著者:有島武郎
って、無理にも春をよび覚ますような売り声を立てる季節にはなったろう。浜には津軽や秋田へんから集まって来た旅雁のような漁夫たちが、鰊の建網の修繕をしたり、大釜の据....
最終戦争論」より 著者:石原莞爾
大きな差異があるのは、主として日本の海軍軍人の剛健な生活のためである。先日、私は秋田県の石川理紀之助翁の遺跡を訪ねて、無限の感にうたれた。翁は十年の長い年月、草....
自叙伝」より 著者:大杉栄
している、三十くらいの老学生だった。いつも薄ぎたない着物を着て、頭を坊主にして、秋田あたりのズウズウ弁で愛嬌のある大きな声をだして女中を怒鳴っていた。その顔も厳....
綺堂むかし語り」より 著者:岡本綺堂
分けて寵愛しているわけです。 そのほかの人形は――京、伏見、奈良、博多、伊勢、秋田、山形など、どなたも御存知のものばかりで、例の今戸焼もたくさんあります。シナ....
神鷺之巻」より 著者:泉鏡花
ること、今も昔に、そんなにかわりなく、奥羽地方は、特に多い、と聞く。 むかし、秋田何代かの太守が郊外に逍遥した。小やすみの庄屋が、殿様の歌人なのを知って、家に....
山の湯雑記」より 著者:折口信夫
下さいと言ったところ、白布の外は肱折だなあと話された。私は、雄勝・院内を越えて、秋田県の鷹の湯に一夜、引き還して新庄から肱折に這入って一晩を泊りに出かけても見た....
花束の虫」より 著者:大阪圭吉
度忙しい事務もひと息ついた形だったので、歳若いながらも仕事に掛けては実直な秘書の秋田を同伴して、取るものも不取敢大急ぎで両国駅から銚子行の列車に乗り込んだ。 ....
白花の朝顔」より 著者:泉鏡花
に背く、という哲人であったんですから、つい近間へも寄らずにいました。 郷里――秋田から微禄した織物屋の息子ですが、どう間違えたか、弟子になりたい決心で上京して....
贋物」より 著者:葛西善蔵
ず、彼は睡むることができなかった。 翌朝彼は本線から私線の軽便鉄道に乗替えて、秋田のある鉱山町で商売をしている弟の惣治を訪ねた。そして四五日|逗留していた。こ....
金山揷話」より 著者:大鹿卓
行で、車中ずっと、昔の同窓達のうえに起きたさまざまな変化について語り合ってきた。秋田鉱山専門学校の同じ寄宿舎で寝起きしたのは、もう十数年の昔になる。そのながい星....
まあまあ居士の弁」より 著者:浅沼稲次郎
つである。 もう一つ忘れられない思い出がある。大正十三年の夏か秋だったと思う。秋田県の阿仁合鉱山に争議が起きて、私と、今東京都議会の副議長をしている高梨君とが....
私の履歴書」より 著者:浅沼稲次郎
ねて農民運動にとびこんだ。日農から平野力三は山梨県、三宅正一は新潟県、川俣清音は秋田県というように、それぞれ分担地区を割当てられ活躍したものである。これらの諸君....
あの顔」より 著者:大倉燁子
をじいと見ていた博士は、 「あッ、あなたは――」思わず愕きの叫び声をあげて、 「秋田さん秋田浪子さんじゃありませんか?」 「先生、よく覚えていて下さいました」と....