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秋祭
「秋祭〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
秋祭の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「ごん狐」より 著者:新美南吉
。ごんは、 「ふふん、村に何かあるんだな」と、思いました。 「何《なん》だろう、
秋祭かな。祭なら、太鼓や笛の音がしそうなものだ。それに第一、お宮にのぼりが立つは....
「半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
長くは続かないので、後には両国を引き払って、諸方の宮地や寺内で興行したり、近在の
秋祭りなぞへ持ち廻ったりしていました。その豹が逃げたと云うので、いろいろの噂が立....
「みみずのたはこと」より 著者:徳冨健次郎
り給う。春の雹祭、秋の風祭は毎年の例である。彼が村の人になって六年間に、此八幡で
秋祭りに夜芝居が一度、昼神楽が一度あった。入営除隊の送迎は勿論、何角の寄合事があ....
「善蔵を思う」より 著者:太宰治
だのう、とただそれだけ、話題に上って、ふっと消え、火を掻き起してお茶を入れかえ、
秋祭りの仕度に就いて話題が移ってゆく、という、そんな状態ではないかと思う。そのよ....
「電気鳩」より 著者:海野十三
て、あらためて、大事なご用の旅におでかけになりました。 そのうちに、鎮守さまの
秋祭の日がきました。いろいろの見世物やおもちゃの店がでて、たいへんなにぎわいです....
「めでたき風景」より 著者:小出楢重
などはいい事だと思っている。 今は、全国的に衰えて来たようであるが以前は夏祭や
秋祭、あるいは盆踊、地蔵祭などいうものが、随分盛大に行われたものである。田舎の事....
「娯楽論」より 著者:戸坂潤
ってつけの健全さに他ならぬとでも云いたいような通俗常識もあるのである。正月、盆、
秋祭り、其の他の祭礼、こそが健全な唯一の娯楽で、それ以外のものは百姓達の驕慢を連....
「祭」より 著者:寺田寅彦
毎年春と秋と一度ずつ先祖祭をするのがわが家の例である。今年の
秋祭はわが帰省中にとの両親の考えで少し繰り上げて八月某日にする事ときめてあったが....
「鴛鴦鏡」より 著者:岡本綺堂
そのなかでもあの染吉が大熱心で、どういうふうに誘いかけたのか知りませんが、去年の
秋祭りの頃から冬坡と関係をつけてしまったのだそうです。染吉もなかなか利口な女です....
「空家」より 著者:宮崎湖処子
中を競走して勝ちを得たる竹馬なりと、翌日は黒塗りの横笛をもたらしゆき、こは氏神の
秋祭に彼が吹きて誉れを得たるものなりと、二三日の後また一個の南天の盆栽を携えゆき....
「糸繰沼」より 著者:長谷川時雨
しますと、主人も驚いたには違いありませんが、その御主人の言葉に「毎年《まいねん》
秋祭りの前後に、はげしい山おろしが吹荒《ふきあ》れると、中妻のおばあさんが来たと....
「挿話」より 著者:徳田秋声
た。 道太はこの子の踊りを見たことはなかったけれど、七八つ時分から知っていた。
秋祭の時、廓に毎年屋台が出て、道太は父親につれられて、詰所(検番)の二階で見たこ....
「獅子舞雑考」より 著者:中山太郎
一人立と二人立(稀には三人立のもある)とあって、前者には下総香取社、越後五泉町の
秋祭の獅子〔註六〕。「※庭雑考」に載せた寛永頃の古絵などを始めとして、各地に沢山....
「エタ源流考」より 著者:喜田貞吉
放されて、もはや今日では何人もこれを嫌がるものはない。質朴な農民等は、田植休みや
秋祭の際に、氏神の社頭で人形芝居を豊楽に興行し、自ら彼らの仲間となって、人形を舞....
「ロザリオの鎖」より 著者:永井隆
いころには大した美音で朗々たるのりとは一の鳥居の外まで響いたものだそうだが、この
秋祭にはなぜか腹に力が入らず、のりとの途中で息切れがして困った。神官が近ごろ急に....