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秋萩
「秋萩〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
秋萩の前後の文節・文章を表示しています。該当する7件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「夜明け前」より 著者:島崎藤村
出、和尚の意匠になる築山泉水の趣をながめるものがある。夕やみにほのかな庭のすみの
秋萩に目をとめるものもある。その間、半蔵は座を離れて、寺男から手燭を借りうけ、そ....
「みちの記」より 著者:森鴎外
憩いぬ。このわたりの野に、鴨頭草のみおい出でて、目の及ぶかぎり碧きところあり、又
秋萩の繁りたる処あり。麻畑の傍を過ぐ、半ば刈りたり。信濃川にいでて見るに船橋|断....
「源氏物語」より 著者:紫式部
たから折っていただいて来ることができなかったよ。その時『うつろはんことだに惜しき
秋萩に』というのをお歌いになった宮様を若い人たちに見せたかったよ」 と言うでは....
「万葉秀歌」より 著者:斎藤茂吉
純明快のうちに尽きぬ感慨がこもっている。結句の、「なりにけるかも」というのは、「
秋萩の枝もとををに露霜おき寒くも時はなりにけるかも」(巻十・二一七〇)、「竹敷の....
「虹と感興」より 著者:上村松園
の御屏風も、これに似た調子のものでして、これにも萩を描き加えました。この方の萩は
秋萩でして、右片双には中年の婦人を用いました。 前に感興のことをちょっと述べま....
「丸の内」より 著者:高浜虚子
夜の更け行けば 今朝啼きて行きし雁金寒みかもこの野のあさぢ色づきにける あが宿の
秋萩のへに置く露のいちじろしくもあれこひめやも 率直なる感情を高朗なる調子でう....
「良寛様の書」より 著者:北大路魯山人
味を覚えるようである。が……本ものの良寛様というのは猪口才ではない。日本の書では
秋萩帖が手本に取り入れられている。上代文字に対する関心の尋常ならぬことも察せられ....