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科白
「科白〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
科白の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「土曜夫人」より 著者:織田作之助
」 「たぶん、他人の……」 「……空似だなんて、随分君らしくもないエスプリのない
科白ですね。どうして君は……」 と、またくるりと廻って、 「――そんなに隠すん....
「青春の逆説」より 著者:織田作之助
てくれるな」北山はいかにも悲しそうな声をだした。が、それはまるで座附作者が役者に
科白をつけているとしかきこえなかった。 「本当か?」 「遺憾ながら本当だ」 「な....
「黒死館殺人事件」より 著者:小栗虫太郎
よ」
と法水の顔に微かな紅潮が泛び上って、五芒星の不備を指摘する、メフィストの
科白(」
「ああなるほど、毛髪と鍵の角度に水! これは、博学なる先生に御挨拶申し....
「わが町」より 著者:織田作之助
三度目にはもう、 「こんな年増の小姑のいる家に、誰が嫁に来まっかいな」 と、捨
科白して、ばたばたと帰ってしまった。 いわれてみると、おたかはちくちく胸が痛み....
「英本土上陸作戦の前夜」より 著者:海野十三
おれは、仏天青に違いないのだ!) そう思いながらも、彼は、あの女の残していった
科白、 “こんな若僧じゃない!” という言葉が、いつまでも無気味に思い出される....
「若草物語」より 著者:オルコットルイーザ・メイ
ねえさんよ。」 それからは、すらすらと進行しました、ジョウのドン・ペデロは長い
科白をまくしたてて世をあざけり、魔女のハーガーは、ひきがえるのいっぱいはいった釜....
「神経」より 著者:織田作之助
か、疑わしく思う。「おお!」という間投詞を入れなければ喋れないようなレヴュ俳優の
科白廻しを聴いていると、たしかにこれは男子の仕事ではないという気がするのである。....
「中毒」より 著者:織田作之助
えば映画でも、息も絶え絶えの状態にしては余りに声も大きく、言葉も明瞭に、断末魔の
科白をいやという程喋ったあげく、大写しの中で死んで行く主演俳優の死の姿よりも、大....
「大阪の可能性」より 著者:織田作之助
か、神経が荒いのか、書きなぐっているのか、味のある会話は書けない。若い世代でいい
科白の書けるのは、最近なくなった森本薫氏ぐらいのもので、菊田一夫氏の書いている科....
「わが文学修業」より 著者:織田作之助
あらかじめ理論をつくってそれをあてはめるというようなことはしなかった。次に、永年
科白で苦労していい加減
科白に嫌気がさしていたので、小説では会話をすくなくした。な....
「役者の一生」より 著者:折口信夫
うらがれ声で芝居道での所謂よい調子であった。 二 切られお富の薩※峠の場の
科白に「お家のためなら愛敬捨て、憎まれ口も利かざあなるまい」というのがある。この....
「夜光虫」より 著者:織田作之助
代の額にピリッと動いた。 「なるほど、家を飛び出すだけあって、あんたも随分おつな
科白が飛び出すわね。しかしわれらのペペ吉が惚れるもあろうに、ストリート・ガールに....
「夜の構図」より 著者:織田作之助
いや。あたし逃げ出したくなるわ」 と、信吉が書きもしなかった歯の浮くような甘い
科白を言っていた。 「逃げ出したいのはこっちの方だよ」 信吉はそう言いながら、....
「空中征服」より 著者:賀川豊彦
知る警察は、彼がゴロツキにいじめられることを聞いて悦んでいた。 蛇の目の熊は捨
科白にこんなことを言うて、引上げた。 「おまえがな、大阪市長なんて、生意気な。こ....
「婚期はずれ」より 著者:織田作之助
う三度目には、こんな年増アや小姑のいる家になにが嫁はんの来手がおまっかいなと捨|
科白して、ばたばたと帰ってしまった。いわれてみるとさすがに痛く、改めて永助の年を....