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秘事
「秘事〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
秘事の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「赤外線男」より 著者:海野十三
一郎という陰険な男は、一体どこから見ているのか、実に詳しく、実に正確に、夫婦間の
秘事を手紙の上に暴露してある。――この脅迫状のことを、私の妻が突然話題にしたので....
「蠅男」より 著者:海野十三
も彼自身の秘密は、世間に知られて好ましいものではなかったから。 それほど堅い大
秘事が、どうして世間に知られるようにはなったのであろうか? それは、臭いであっ....
「鶴は病みき」より 著者:岡本かの子
めき立って好奇心を動かし続けた。なかで麻川氏の戯画化に使われた材料は麻川氏近来の
秘事に近いもの――それももちろん川田氏から提供された材料だった。文壇に晦かった坂....
「黒死館殺人事件」より 著者:小栗虫太郎
の意志を述べてから、「つまり、その問題は四十余年の昔、かつて算哲が外遊した当時の
秘事だったのです。それによると、算哲・ディグスビイ・テレーズと――この三人の間に....
「地獄の使者」より 著者:海野十三
だ。そのために五十男は全身びっしょり汗をかいて告白をしたが、小林トメはまだそんな
秘事が洩れたとは知らないで居る。それと分ったときに、この家政婦は一体どんな顔をす....
「ヒルミ夫人の冷蔵鞄」より 著者:海野十三
ですって」 「僕から質問をしようかネ。それはネ、この話の語り手はなぜこうも詳しく
秘事を知っているのだろうかということだ。彼はまるでプライベイトの室に、ヒルミ夫人....
「白金之絵図」より 著者:泉鏡花
、われら、上根ならば、この、これなる烏瓜|一顆、ここに一目、令嬢を見ただけにて、
秘事の悟も開けましょうに、無念やな、老の眼の涙に曇るばかりにて、心の霧が晴れませ....
「霊界通信 小桜姫物語」より 著者:浅野和三郎
います。その際何うして男性女性の区別が生ずるかと申すことは、世にも重大なる神界の
秘事でございますが、要するにそれは男女何れかが身魂の中枢を受持つかできまる事だそ....
「明治開化 安吾捕物」より 著者:坂口安吾
こうして、両々対立するに至ったから、いずれからともなく秘密がもれて、政界裏面の
秘事は消息通の耳にもきこえるようになり、かねて海舟もきき及んでいた。 さてX・....
「怪異黒姫おろし」より 著者:江見水蔭
れに先生御秘蔵の薬草を混ぜたのが、霧隠れ雲隠れの秘薬とやら」 「それには又それで
秘事口伝が有る。や、今夜拙老の隠宅へ来なさい、何事も残らず打明けて語り聴かそう。....
「壁の眼の怪」より 著者:江見水蔭
は知れぬのであった。しかし人里を出ておらぬ事だけは分るのであった。 この三面の
秘事は、さすがに勝成裕も『中陵漫録』には記さなかったが、中島三伯という門弟に語っ....
「備前天一坊」より 著者:江見水蔭
みいられる池田新太郎少将に見られるのだ。その裏面において、侍女を懐妊させたという
秘事さえあるのだもの。ましてや我等凡夫に於てをやなんど、そんな勝手な考えが忽ち持....
「丹那山の怪」より 著者:江見水蔭
、月代が延びて、髪の結びもみだれて、陰気この上もない挙動なのであった。何か村方の
秘事について密告私訴するつもりではなかろうか。そういう風にも取れたのであった。 ....
「妖怪学」より 著者:井上円了
もし、これを解かんとするときは、その句を反対に読めばよろしとのことなり。また、『
秘事百撰』といえる書には、左のごとく記載せり。 にない棒を二本、左右の手に一本....
「中世の文学伝統」より 著者:風巻景次郎
紙が十八通という点も、東常縁のときに決したし、形式万般そのとき決したといっても、
秘事のことは証拠がないので断定は出来かねるのが実情である。 註 宗祇については福....