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秘密裡
「秘密裡〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
秘密裡の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「犯人」より 著者:太宰治
。片端から調べる。出ていない。出ていないのが、かえって不安であった。記事差止め。
秘密裡に犯人を追跡しているのに違い無い。 こうしては、おられない。金のある限り....
「第五氷河期」より 著者:海野十三
のでは、申し訳ないと思い……」 「よしよし、そのへんはよく分る。で、君は、吾輩に
秘密裡に、どんなことをやったというのか」 「北見老博士の跡を、優秀なる二人の刑事....
「地球発狂事件」より 著者:海野十三
後の第四説として“原子爆弾説”がある。 この説によると、その事件の当時、某国が
秘密裡に某海域においての実験を行ったのであるが、ゼムリヤ号は不幸にしてその実験現....
「国際殺人団の崩壊」より 著者:海野十三
それに肯んじなかったら、その男を国事犯で絞首台に送りでも、又、殺人隊をやって絶対
秘密裡に暗殺してしまいでも、どうでも自由になるのです。彼等が始めて苦しいジレンマ....
「三角形の恐怖」より 著者:海野十三
ちていたのだ。私は二十五で、時子は二十だった。二人の恋は偶然なところから結ばれて
秘密裡につづけられたので私達の間のことは恐らく君の母君とても御存知あるまい。 ....
「鞄らしくない鞄」より 著者:海野十三
《まじ》えて、ひそかに赤見沢博士の研究所を指《さ》して出発した。このことは絶対に
秘密裡《ひみつり》に行われた。捜査課長ともあろうものが、私立探偵の手を借りたなど....
「千早館の迷路」より 著者:海野十三
爵の本家筋にあたる池上侯爵家からの秘密なる依頼で、田鶴子には気付かれないように、
秘密裡に彼女を調べたのです。私は常に黒幕のうしろに居り、田鶴子には婦人探偵の錚々....
「流線間諜」より 著者:海野十三
た派遣特務員の信頼するに足る技倆からいっても、この事件は目的を達するまで遂に全く
秘密裡におかれるのではないかと思われたのであるけれども、世の中のことというものは....
「社会時評」より 著者:戸坂潤
職もなしにフラフラしていると、浮浪罪に問われて、タライ廻しに合った揚句、三河島で
秘密裡に処置されて了うが、その代り飼い犬となって雇われたとなると、仲々尊敬される....
「カラマゾフの兄弟」より 著者:ドストエフスキーフィヨードル・ミハイロヴィチ
なるものを猫の死骸の上で振り回しながら、讃美歌をうたったものである。これは厳重な
秘密裡《ひみつり》にこっそりと取り行なわれた。ある時、そういうお勤めをしていると....
「成層圏飛行と私のメモ」より 著者:海野十三
ていて、われわれの目にふれるところまでに発達していない。 今日各国は、それぞれ
秘密裡に、この成層圏飛行の研究をすすめているが、ドイツとアメリカが最もさかんのよ....
「土から手が」より 著者:牧逸馬
聖マテオ附近一帯の第九連隊区長官だった。 捜査本部、特捜課、憲兵隊、この三つが
秘密裡に協力して、キャンザス州フォウト・ライリィへもアイネの平常に就いて探査の手....
「愛の為めに」より 著者:甲賀三郎
育てていると云うので、夫が大患に罹った為め、妻たるその婦人が私の事務所を訪ねて、
秘密裡に母親を尋ね出す事を依頼したのである。 これは誠に奇妙な事件だ。 預っ....
「恐ろしき贈物」より 著者:小酒井不木
ではあるが、そうすれば、同時に犯人に警告を与えることになるから已むを得ず探偵は、
秘密裡に根気よく活動することにきめたのである。 一方に於て警察はまた別の方面か....
「黒猫十三」より 著者:大倉燁子
家の功労者でもあるから、――万事穏かにして、なるべく世間にぱッと知れないように、
秘密裡に始末をつけてやろうという訳なんだ」 本庄は辰馬が十三を誘惑しかけたと聞....