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「秘帖〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

秘帖の前後の文節・文章を表示しています。該当する7件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
光り合ういのち」より 著者:倉田百三
てはならなくなるには強い動機があるのである。 私は義兄の箪笥など掻きまわして、秘帖を見つけた。義兄は絵心があったから、自分で模写したものなどもあった。そうした....
不在地主」より 著者:小林多喜二
この一篇を、「新農民読本」として全国津々浦々の「小作人」と「貧農」に捧げる。「荒木又右衛門」や「鳴門秘帖」でも読むような積りで、仕事の合間合間に寝ころびながら読んでほしい。 ....
鳴門秘帖」より 著者:吉川英治
元が、おのれの罪と知った日に、見返りお綱は、どう変るだろう? あえていう。鳴門秘帖の眼目とする狂瀾は、これから本題に入るのである。 さて、お綱は、匕首に懸命....
鳴門秘帖」より 著者:吉川英治
は、いちめんなる雲であった。その雲の裡には、甲賀世阿弥が、今も血汐の筆をとって、秘帖に精をしぼっているだろう。 雲の奥か、地の果てからか、おそろしい響きが人身....
鳴門秘帖」より 著者:吉川英治
りに出る時と、渓流へ口をそそぎにゆく時のほかは、洞窟の奥に陽のめも見ず、精と根を秘帖にそそいで、ここに百四十日あまり、血筆をとって岩磐の火皿にかがまったきりであ....
鳴門秘帖」より 著者:吉川英治
屋の安否をたしかめなければ胸さわぎがしずまらない。そこには、彼が剣山で手に入れた秘帖、世阿弥の血書が隠蔽してある。 周馬にちょっと口を辷らしたとおり、孫兵衛に....
小説のタネ」より 著者:吉川英治
いま帰って来たばかりなんですよ。大映の試写室で、「鳴門秘帖」を見たんですがね。考えてみると、あれを書いたのは三十年前なんだな。てれまし....