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秘本
「秘本〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
秘本の前後の文節・文章を表示しています。該当する6件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「渋江抽斎」より 著者:森鴎外
に出でたのを見て、学者が血を涌き立たせたのも怪むに足らない。 『医心方』は禁闕の
秘本であった。それを正親町天皇が出して典薬頭半井通仙院瑞策に賜わった。それからは....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
ました。 「幸いに、拙者を泊めてくれた居士は、まだ世間に流布《るふ》されていない
秘本をずいぶん持っていましたからね……『日蓮ハ日本国東夷東条安房ノ国海辺ノ旃陀羅....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
詰めて、そのくせ、心は玉蕉女史の家の離れのあの一夜のこと――王羲之《おうぎし》の
秘本を土産に持って来ると誓った、夢のような、幻のような場面に集中しないわけにはゆ....
「怪異黒姫おろし」より 著者:江見水蔭
ある」 笑い薬、泣き薬、長命不死の薬、中には遊戯に過ぎたる薬まで、残らず記した
秘本をくれた。 それから、印籠の二重底から取出した切図三葉をも譲られた。いずれ....
「艶色落語講談鑑賞」より 著者:正岡容
婚箱根の一夜」の閨房篇があると聞くが、ほんとうだろうか。が、かりにあるとしても、
秘本とちがって音声を発するレコードのこと、めったなところではかけて聴かれまい。 ....
「銀河まつり」より 著者:吉川英治
「もう貸し与えたものはしかたがない。だが、あれは大事な書物だ。教来石流の煙火の
秘本だからの。小布施の高井|鴻山だの、松代の佐久間|象山だの、幾たびもせがんで来....