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移ろい
「移ろい〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
移ろいの前後の文節・文章を表示しています。該当する10件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「風流仏」より 著者:幸田露伴
流れて変りしに相違なきかと頻に迷い沈みけるが思いかねてや一声|烈しく、今ぞ知たり
移ろい易き女心、我を侯爵に見替て、汝一人の栄華を誇る、情なき仰せ、此辰が。 ア....
「愛は神秘な修道場」より 著者:宮本百合子
本当の恋愛は人間一生の間に一遍めぐり会えるか会えないかのものであり、その外観では
移ろい易く見える経過に深い自然の意志のようなものが感じられ、又よき恋愛をすること....
「窓」より 著者:鷹野つぎ
を現わし、水色を帯び、ややしてあわい青緑色に澄み光って来る。その黎明は、緩やかに
移ろい、やがて緋のうす色が射しはじめる。棚びく雲があれば雲のふちを色どり、金粉を....
「菜穂子」より 著者:堀辰雄
くあの方自身も知らぬ間にそれは忘れ去られ、葬られてしまうにちがいない。何故そんな
移ろい易いようなお気持を、こんな婉曲《えんきょく》な方法にせよ、私にお打ち明けに....
「楡の家」より 著者:堀辰雄
くあの方自身も知らぬ間にそれは忘れ去られ、葬られてしまうにちがいない。何故そんな
移ろい易いようなお気持を、こんな婉曲《えんきょく》な方法にせよ、私にお打ち明けに....
「源氏物語」より 著者:紫式部
ことに相違ない。白菊がまだよく紫に色を変えないで、いろいろ繕われてあるのはことに
移ろい方のおそい中にどうしたのか一本だけきれいに紫になっているのを宮はお折らせに....
「なよたけ」より 著者:加藤道夫
……… 琴の音。 下人の憧れる、華かな詩歌管絃の宴も、彼にとっては何でしたろう?
移ろい易い栄華の世界が彼にとっては何でしたろう? 花をかざして練り歩く大宮人の中....
「活人形」より 著者:泉鏡花
に額を埋め、身動きもせでいたりけり。 「約束通り寝に来た。と肩に手を懸け引起し、
移ろい果てたる花の色、悩める風情を打視め、「どうだ、切ないか。永い年月よく辛抱を....
「私本太平記」より 著者:吉川英治
りからうごかなかった。 ――そんなことも、つい去年の春なのである。 何と迅い
移ろいか。 人の変り方か。 「公宗、公重」 「はっ」 「今日は見送りに来てくれ....
「私本太平記」より 著者:吉川英治
ると、彼女はまだどこかに残る佳麗を面にほの紅らめて、 「自分ですら思いがけぬ身の
移ろい。お分りでございましょうか」 「もしやその昔の、小右京さまでございませぬか....