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「程近い〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

程近いの前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
来るのではあるまいかと恐れられて、文字春は実に生きている空もなかった。 かれは程近い円通寺のお祖師様へ日参をはじめた。 四 津の国屋の女房お藤の怪....
人間灰」より 著者:海野十三
た。貴下の言うとおりにネ。血型O型の人肉は誰だったのでしょう。それは貴下の家から程近い墓場の下に睡っていた女のものでした。峰雪乃――ご存知ですか、この名前を。た....
赤外線男」より 著者:海野十三
うひどい有様だった。 襲撃されたところは、もう一ヶ所あった。それは深山研究室に程近い研究所の事務室だった。ここでも同じ様な狼藉が行われているのみか、壁の中に仕....
蠅男」より 著者:海野十三
どこで嗅いでも同じ程度の臭気しかしない筈だった。だから彼は、この場合、臭気の源を程近い所と推定したのだった。 では近いとすれば、このような臭気を一体何処から出....
とむらい機関車」より 著者:大阪圭吉
び新しい黒豚のミソがくっ着いて来たんです。調査の結果、轢死地点は前回と同じB駅に程近いカーブの上り線路上である事が判りました。不思議と言えば不思議ですが、偶然―....
」より 著者:黒島伝治
て、方向転換をやらせましょうか。」 しかし、その瞬間、パッと煙が上った。そして程近いところから発射の音がひびいた。 「お――い、お――い」 患者が看護人を呼....
神秘昆虫館」より 著者:国枝史郎
去り、江戸の町々は初夏となった。 ここは深川上の橋附近の、中洲の渡《わた》しに程近い地点で、そこにささやかな町道場があった。道場の主人は一式小一郎で、君江と二....
未来の地下戦車長」より 著者:海野十三
るので、その地下戦車第一号は、厳重なおおいをかけられ、夜行列車に積まれ、東京から程近い某県下の或る試験場へ届けられた。 ここはその試験場であるが、見渡すばかり....
」より 著者:金子ふみ子
だが、いつの間にかこの叔母と私の父との仲が変になったようである。 父はその頃、程近い海岸の倉庫に雇われて人夫の積荷|下荷をノートにとる仕事をしていたが、例によ....
地底戦車の怪人」より 著者:海野十三
くましい鉢巻をすると、隊員たちに向って叫んだ。 「皆、おちつくんだ。ここは南極に程近いが、やがてリント少将が、救援隊をよこしてくれるだろう」 「えっ、南極?」 ....
稚子法師」より 著者:国枝史郎
乃という格好の妻も迎え、今年三才になる男の子まで儲けて、気安い身分となっていた。程近い福島の城下からは武士時代の朋輩も訪ねて来るし、近所の農家からは四季折々の配....
沙漠の古都」より 著者:国枝史郎
室に、わずかに置かれた鉢植えの薔薇さえ、その色も艶も萎れていた。 中央停車場に程近い燕楽街の十番地に、木立の青葉に蔽われて巍然と聳えている燕楽ホテルの、三階の....
おせん」より 著者:邦枝完二
う、その笠森の水茶屋の娘が、どれ程勝れた縹緻にもせよ、浪速は天満天神の、橋の袂に程近い薬種問屋「小西」の娘と生まれて、何ひとつ不自由も知らず、我まま勝手に育てら....
牛女」より 著者:小川未明
牛女の黒い姿は現れました。そのうちに、子供は大きくなったものですから、この村から程近い、町のある商家へ、奉公させられることになったのであります。 子供は、町に....
仏教人生読本」より 著者:岡本かの子
状を、そのとき城中にあった、おあんという女の想い出話の記録であります。 落城も程近い城中にあって当時若い腰元のおあんを塗っているのであります。 将卒たちは自....