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税務署
「税務署〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
税務署の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「本州横断 癇癪徒歩旅行」より 著者:押川春浪
実に寒心に堪えぬ次第ではないか。 しかるに、走り行く此方《こなた》の車内では、
税務署か小林区《しょうりんく》署の小役人らしき気障《きざ》男、洪水に悩める女の有....
「楢重雑筆」より 著者:小出楢重
かなり正確な処を見抜いてあったのには驚かされた、さすが専門家だと思った、私よりも
税務署の役人の方が、私の財布をよく知っていそうな気さえした。 するとまた次の年....
「油絵新技法」より 著者:小出楢重
中において、毎年一枚かせいぜい二枚か売れて行くだけであると云うと何か嘘のような、
税務署への申告のような話だが本当なのだ。それも調べて見ると何かの縁につながれたる....
「幾度目かの最期」より 著者:久坂葉子
の芝居の音楽を作曲し、弟にトランペットをふかすこと、太鼓のアレンジ。切符のこと、
税務署に文句をつけられたり。朝から五六本も電話がかかる。新聞のコントたのまれる。....
「現代の詐術」より 著者:坂口安吾
これをヤミだとは昔は言う言葉がなかったが、これもヤミではないか。正規の取引関係、
税務署の台帳にのる所得じゃない。さすればヤミ屋というのは昔から別のところにちゃん....
「ジロリの女」より 著者:坂口安吾
キッチリ半分、ちゃんと金額を明示して、これだけの持参金がなければいかぬ、という。
税務署の査定よりもはるかに厳しく、自分勝手で、そんな持参金を持ち出されては、病院....
「神サマを生んだ人々」より 著者:坂口安吾
ませんよ。失礼ですが、あなた、貯金はいくらお持ちですか」 「これは恐れ入ります。
税務署の手前、ちょッと金額を申上げるわけには参りませんが、ボクも呉服屋の手代とい....
「切捨御免」より 著者:坂口安吾
間観察はすでに身についた性癖であるが、それでも人の顔は却々覚えられぬ。私は先日、
税務署の役人お二方に二時間にわたって話を交した。
税務署の役人と云えば、これはもう....
「安吾巷談」より 著者:坂口安吾
はできない。人の借金の言い訳はできるが、自分の借金の言い訳はできない。福田恆存が
税務署へ税金をまけてもらいに行こうとしたら、隣家の高田保が、 「自分の税金のこと....
「安吾巷談」より 著者:坂口安吾
ぞ聞いたことがないのに、わが家を選んで現れるとは。しかし、心当りがないでもない。
税務署が法外な税金をフッかけ、新聞がそれを書き立てたのが二三日前のことだからだ。....
「安吾巷談」より 著者:坂口安吾
だからこまる。高座で喋りながら逆上するようでは芸術家の資格がないと心得ていても、
税務署に話がふれると、目がくらむのである。 ★ 終戦後、東....
「わが妻の記」より 著者:伊丹万作
たが、このNの妹のK子が私の妻となつた。 妻の父はトルストイにそつくりの老人で
税務署長、村長などを勤め、晩年は晴耕雨読の境涯に入り、漢籍の素養が深かつた。 ....
「安吾人生案内」より 著者:坂口安吾
浅慮であった。 そういう次第で、来月からは、犯罪者の手記はやりません。まだしも
税務署の人になぐられた婦人の手記は面白いが、これも一方的では困るのである。両者の....
「明日は天気になれ」より 著者:坂口安吾
二十度の室内温度を保つことができる。 私が大いに威張っていると、私のたのんだ元
税務署長という計理士が現れて、 「なんにもないウチだなア、このウチは」 「エヘン....
「荒蕪地」より 著者:犬田卯
化都市にして見せると豪語して、やんやの喝采を博したとのこと。 それはとにかく、
税務署でさっそく議会の決議に応じたものと見え、この村の不毛地に対し、畦地は熟田の....