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「稽古事〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

稽古事の前後の文節・文章を表示しています。該当する13件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
老妓抄」より 著者:岡本かの子
遠縁の子供を貰って、養女にして女学校へ通わせたのもその現われの一つである。彼女の稽古事が新時代的のものや知識的のものに移って行ったのも、或はまたその現われの一つ....
明暗」より 著者:夏目漱石
厭《いや》よ」 「また何か始めたの」 「どうせ慾張だから何を始めるか分らないわ」稽古事の上で、継子が慾張という異名を取っている事も、彼女の宅では隠れない事実であ....
桶狭間合戦」より 著者:菊池寛
何とも無分別候、行末何になるべき覚悟に哉……弓馬は男の業也器用も不器用も不入候可稽古事也、国を治む文武二道なくては更に叶べからず候、……其上君子|重ずんば則威あ....
婦人と文学」より 著者:宮本百合子
く生々しい内的過程から推して、芸術の世界の現実は、果して男の盲人の弾く琴と令嬢の稽古事として弾く琴とが、変りなき同様の曲節を奏でることがあり得るだろうか。漱石は....
現実の道」より 著者:宮本百合子
職業をもって働く必要のない娘さんたちでも、昔のようにただ嫁入仕度としてあれこれの稽古事をするのでなく、一つだけはまとめた技術を身につける方がよいという考えは、進....
働く婦人の新しい年」より 著者:宮本百合子
て、たのしむこともみんなでする気風はいいと思う。これまで勤めと家庭の生活、自分の稽古事は、全然二つのきりはなしたものに扱って来ていた娘さんの気持は、一緒に稽古ご....
働く婦人の歌声」より 著者:宮本百合子
ことは、はやりと云って過ぎてしまえない意義をもっていると思う。 一緒にそういう稽古事もすることで、生活の一層多様な面が互に働いている女性としての共通な感情で結....
私たちの社会生物学」より 著者:宮本百合子
翳の通りすぎることはあるにちがいないし、一見苦労のない日常生活の事情で、いろんな稽古事をやったり、シネマを見たり、踊ったりしている若い娘さん達の気分の上をも、や....
今日の生活と文化の問題」より 著者:宮本百合子
を蔵して生きていてよいものだろうか。 そこまで考えるわけではなく、ただ品のよい稽古事というのであれば、やはりそこに私たちの生ける文化への感情として考えさせられ....
婦人改造と高等教育」より 著者:与謝野晶子
に済ますことの出来る余地がいくらもあります。また茶の湯とか、挿花とか、遊芸とかの稽古事で過当な時間と精力を費しているのも非現代的だと考えます。私どもは倫敦の婦人....
大菩薩峠」より 著者:中里介山
、暮シ方モ百両故、三百三十両ノ暮シニシテ、厄介ヘモソレゾレ壱カ年アテガイヲ附ケテ稽古事デモ出来ル様ニシテ、馬迄買ワシ、千五百石ノ高位ニハ少シ過ギル位ニシテヤッタ....
光り合ういのち」より 著者:倉田百三
母とは三味線の友達であった。もっとも地唄の方であった。が、すみ子は面倒臭がって、稽古事はしなかった。その代り彼女は料理と裁縫とが得意であった。※を縫ってる殊勝な....
妖婦」より 著者:織田作之助
矢先に、安子の噂を聴いたのである。父親は子供達の悪さをなげきながら、安子に学校や稽古事をやめさせて二階へ監禁し、一歩も外出させず、仲よしのお仙がたずねて行っても....