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稽古台
「稽古台〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
稽古台の前後の文節・文章を表示しています。該当する12件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
女寿は意地悪く稽古を休ませなかったので、彼女は殆ど半死半生のおぼつかない足もとで
稽古台の上に毎日立ちつづけていた、お仲も肚の仲ではらはらしていたが、大師匠の怖い....
「旗本退屈男」より 著者:佐々木味津三
馴らしやってみい」 「心得ました。久方ぶりでの道場荒し、では思いのままに門人共を
稽古台に致しまするでござります」 ほんのりと両頬に上気させて、莞爾と美しく笑み....
「八ヶ嶽の魔神」より 著者:国枝史郎
らへ」と云いながら、白井というのが案内した席は皮肉千万にも正座であった。すなわち
稽古台の横手である。 「これはご師範でござりますか」葉之助は初々しく恭しく石渡三....
「芽生」より 著者:宮本百合子
方のこったからって云ってたんですけれ共」 いきなりこんな事をあびせかけられた。
稽古台はからっぽで縁側に三つ四つ友禅の帯が見えて居る。一番はじっこに居る娘のえり....
「秋の反射」より 著者:宮本百合子
たのだろうとは誰も考えもせず、永年荷馬車を一寸つないだり、子供が攀《よ》じ登りの
稽古台にしたり、共同に役立てて暮して来た。沢や婆さんの存在もその通りであった。村....
「丹下左膳」より 著者:林不忘
うだつ》している栄三郎にとっては、左膳も、左膳の剣も、ふだん道場に竹刀をとりあう
稽古台《けいこだい》の朋輩《ほうばい》と変わりなかった。身を捨てて浮かぶ瀬を求め....
「顎十郎捕物帳」より 著者:久生十蘭
》でも打てるように、杉山流《すぎやまりゅう》の管鍼《くだばり》を買い、自分の膝を
稽古台にして、朝から晩まで鍼打ちの稽古。ちょうど一週《ひとまわり》ほどすると、ど....
「ガルスワーシーの家」より 著者:岡本かの子
た。彼はしきりに手相に凝り出した。彼の幼な友達の景子の夫なぞもよく宮坂の手相見の
稽古台にされてうるさがった。 彼が欧洲留学を命ぜられて大陸を歩いて居るうちにも....
「ながうた勧進帳」より 著者:酒井嘉七
と、小母さん、そして、光子さんも、顔色をかえて、二階へ駈け上られました。師匠はお
稽古台に、がっくりと、頭をのせたまま、もう、すっかりこと切れていられたのでござい....
「宮本武蔵」より 著者:吉川英治
して行って、道場の突当りの板へどかんとぶつけた。 そこは日ごろ彼らの槍を鍛える
稽古台にされているとみえ、一間四方ほど新しい板に張り代えてあるのに、彼の真槍でも....
「宮本武蔵」より 著者:吉川英治
たずねた。 「まだお帰りになりませぬが」 小次郎が戻って見えたら、きょうは彼を
稽古台として、またやがて出会う武蔵とも見做して、みっちり鍛錬しておこう。――そう....
「柳生月影抄」より 著者:吉川英治
相成りませぬ。又十郎ごときはせいぜいお慰みには手頃な芸を持っておりますゆえ、彼を
稽古台に、余人へ勝負を仰せつけねがいたい」 云い終るとまた、横になって、微酔の....