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穀
「穀〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
穀の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「カインの末裔」より 著者:有島武郎
裾《すそ》をからげて砲兵の古靴《ふるぐつ》をはいている様子は小作人というよりも雑
穀屋の鞘取《さやと》りだった。
戸を開けて外に出ると事務所のボンボン時計が六時....
「星座」より 著者:有島武郎
物売に出遇《であ》った。
その町筋は車力や出面《でめん》(労働者の地方名)や雑
穀商などが、ことに夕刻は忙がしく行き来している所なのだが、その奇妙な物売だけはこ....
「親子」より 著者:有島武郎
作づけされたというだけで成績が挙がったということができるものだろうか。 玉蜀黍
穀といたどりで周囲を囲って、麦稈を積み乗せただけの狭い掘立小屋の中には、床も置か....
「宇宙の始まり」より 著者:アレニウススヴァンテ
って人間界をおとずれ、そうして文明の祝福をもたらしたことになっている。この船で五
穀の禾束や、いろいろの道具や、武器などが運ばれてきた。彼はだんだんに成人して人間....
「貝の穴に河童の居る事」より 著者:泉鏡花
なりのいいように、生れ生れ茄子のまじないだよ。」 「でも、畑のまた下道には、古い
穀倉があるし、狐か、狸か。」 「そんな事は決してない。考えているうちに、私にはよ....
「木の子説法」より 著者:泉鏡花
茸の声のように浮いて動く。 (塩はどうした。) (ござんせん。) (魚断、菜断、
穀断と、茶断、塩断……こうなりゃ鯱立ちだ。) と、主人が、どたりと寝て、両脚を....
「犬」より 著者:アンドレーエフレオニード・ニコラーエヴィチ
こっちへ一しょにおいで」とレリヤがいった。そして犬を連れて街道に出た。街道の傍は
穀物を刈った、刈株の残って居る畠であった。所々丘のように高まって居る。また低い木....
「霊界通信 小桜姫物語」より 著者:浅野和三郎
うが、なるまいが、どうあっても遂行せねばならぬことになっている。風雨、寒暑、五|
穀の豊凶、ありとあらゆる天変地異……それ等の根抵には悉く竜神界の気息がかかって居....
「霊訓」より 著者:浅野和三郎
弊ありて一利なしである。何の得る所なき自己陶酔、キザな神様気取りの、聖者気取りの
穀潰しが、一人出来上る丈である。日本国民は、一時も早くそんな陋態から蝉脱して、一....
「土俗玩具の話」より 著者:淡島寒月
移ったものと見られる。仙台地方に流行するポンポコ槍の尖端に附いている瓢には、元来
穀物の種子が貯えられたのである。これが一転して玩具化したのである。 ....
「母を尋ねて三千里」より 著者:アミーチスエドモンド・デ
ながらふくろをかつぎ急いで出かけました。しばらくゆくとそこには大ぜいの男が荷車に
穀物のふくろをつんでいました。丈の高い口ひげのある男が長靴をはいて仕事の指図をし....
「多神教」より 著者:泉鏡花
、お厩の蘆毛を猿が曳いて、里方を一巡いたしますると、それがそのままに風雨順調、五
穀|成就、百難|皆除の御神符となります段を、氏子中申伝え、これが吉例にござりまし....
「スリーピー・ホローの伝説」より 著者:アーヴィングワシントン
担をかけるとなると、彼らはとかく教育費はたいへんな出費だと考えたり、先生は単なる
穀つぶしだと思ったりしがちだから、そうならないように、彼はいろいろと用事をしたり....
「県歌 信濃の国」より 著者:浅井洌
木曽の谷には真木茂り 諏訪の湖には魚多し 民のかせぎも豊かにて 五
穀の実らぬ里やある しかのみならず桑とりて 蚕飼いの業の打ちひらけ ....
「戦争史大観」より 著者:石原莞爾
「一九一四年七月初旬、内務次官フォン・デルブリュックは当時ロッテルダムに多量の
穀物が在ったため、急遽ドイツ帝国
穀物貯蓄倉庫を創設せんとした。しかしながらこれに....