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「穂末〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

穂末の前後の文節・文章を表示しています。該当する3件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
小説 不如帰 」より 著者:徳冨蘆花
て、さくさくと鎌の音聞こゆ。目を上ぐれば和州の山遠く夏がすみに薄れ、宇治川は麦の穂末を渡る白帆にあらわれつ。かなたに屋根のみ見ゆる村里より午鶏の声ゆるく野づらを....
ああ玉杯に花うけて」より 著者:佐藤紅緑
な反射がガラスをきらきらさせた、それはろうそくの光でもなければガスの光でもない、穂末の煙が黒みと白みと混合して牛乳色に天井に立ちのぼった。 巌はわれをわすれて....
悪獣篇」より 著者:泉鏡花
の葉が伸びて、山の腰を蔽う時、水底を船が漕いで、岡沙魚というもの土に跳ね、豆蟹の穂末に月を見る状を、目のあたりに目に浮べて、秋の夜の月の趣に、いつか心の取られた....