穂芒[語句情報] » 穂芒

「穂芒〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

穂芒の前後の文節・文章を表示しています。該当する5件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
」より 著者:夏目漱石
つど》御米は真丸な縁《ふち》の焼けた銀の月と、絹地からほとんど区別できないような穂芒《ほすすき》の色を眺《なが》めて、こんなものを珍重する人の気が知れないと云う....
柿の種」より 著者:寺田寅彦
、「震生湖」というのを見物および撮影に行った。…… 山裂けて成しける池や水すまし穂芒や地震に裂けたる山の腹(昭和五年十月、渋柿) * 新宿、武蔵....
残されたる江戸」より 著者:柴田流星
の十五夜、今も都は芋芒を野にもとむるに及ばず、横丁の八百屋におさんを走らすれば、穂芒の多少は好み次第、里芋も衣かつぎ芋も、栗も、枝豆も、走りを賞する人々が客なる....
異質触媒作用」より 著者:寺田寅彦
で武蔵野特有の雑木林の聚落がその可能な最も美しい色彩で描き出されていた。到る処に穂芒が銀燭のごとく灯ってこの天然の画廊を点綴していた。 東京へ近よるに従って東....
宮本武蔵」より 著者:吉川英治
て行った。 武蔵は竹縁に腰かけて、そこから見える武蔵野の夜をながめていた。もう穂芒が穂をそろえ、草の波には秋の光がある。 「先生」 「旅人か」 「違いました。....