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穂麦
「穂麦〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
穂麦の前後の文節・文章を表示しています。該当する5件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「誘惑」より 著者:芥川竜之介
てしまう。今度見えるのは家の後ろの畠《はたけ》。畠には四十に近い女が一人せっせと
穂麦を刈り干している。………
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長方形の窓を覗《のぞ》いている「....
「みみずのたはこと」より 著者:徳冨健次郎
が出る。嫁が出る。娘が出る。腰痛でなければ婆さんも出る。奇麗に掃いた禾場に一面の
穂麦を敷いて、男は男、女は女と相並んでの差向い、片足踏出し、気合を入れて、一上一....
「大捕物仙人壺」より 著者:国枝史郎
し、その南手に聳えていた。城下の燈火は見えていたが、そのどよめきは聞えなかった。
穂麦の芳しい匂がした。蒼白い光を明滅させて、螢が行手を横切って飛んだが、月があん....
「光り合ういのち」より 著者:倉田百三
は袂の長い着物を着て、帽子をわざとひと所切って、リボンで結んだりしていた。丈高い
穂麦の間を歩く時、二人は手を緊く握り合ってつないでいた。 酒井君は私にはどこか....
「俳人蕪村」より 著者:正岡子規
し》に団扇《うちは》さしたる亭主かな 青梅に眉《まゆ》あつめたる美人かな 旅芝居
穂麦がもとの鏡立て 身に入《し》むや亡妻《なきつま》の櫛《くし》を閨《ねや》に蹈....