積悪[語句情報] »
積悪
「積悪〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
積悪の前後の文節・文章を表示しています。該当する9件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「報恩記」より 著者:芥川竜之介
ではございませんか? わたくしは驚きも致しました。人知れず涙も落しました。しかし
積悪の報《むくい》と思えば、これも致し方はございますまい。いや、むしろこの永年、....
「支倉事件」より 著者:甲賀三郎
。その気持は神楽坂署で数日間続行訊問をやられた苦痛から逃れる事が出来た為か、又は
積悪を自白して良心の苛責から免れて、安住な心の落着き場を見出した為か、それは支倉....
「新釈諸国噺」より 著者:太宰治
仏を称え、これまであやめた旅人の菩提を弔ったとは頗る殊勝に似たれども、父子二代の
積悪はたして如来の許し給うや否や。 (新可笑記、巻五の四、腹からの女追剥) ....
「人造人間戦車の機密」より 著者:海野十三
これは南半球で実験をするのですと教えてくれればよかったものを。……まあ、それが、
積悪の醤や油の天命じゃろうよ」....
「鏡心灯語 抄」より 著者:与謝野晶子
良心を存しているなら、今更のように時代の激変に驚いて、国民の前に自分たちの過去の
積悪を愧じ入ると共に摯実な内省の人に帰らざるを得ないであろう。そして時代の腐敗に....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
ういう文句であります。 「つらつら世間の現象を観ずるに、積善の家には余慶あり、
積悪の家には余殃《よおう》あり、尤《もっと》も慎むべきは此道也、ここに薩隅日三州....
「特攻隊に捧ぐ」より 著者:坂口安吾
える美しい話が乏しいのは仕方がないことであろう。 けれども敗戦のあげくが、軍の
積悪があばかれるのは当然として、戦争にからまる何事をも悪い方へ悪い方へと解釈する....
「私本太平記」より 著者:吉川英治
を与えるのでなければならない。 頃年 北条高時入道 朝憲ヲ軽ンジ 逆威ヲ恣ニ振ヒ
積悪 已ニ天誅ニ値ス ココニ至リ 累年ノ宸襟ヲ休ンゼンガ為 将ニ一挙ノ義兵ヲ起サ....
「随筆 新平家」より 著者:吉川英治
寺の法体像、京都曼殊院の束帯像など幾種となくありますが、いずれも端正な美丈夫で、
積悪の酬いのため、赤鬼青鬼の迎えをうけ、炎の車で地獄へ持って行かれたとする入道相....