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積木
「積木〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
積木の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「家庭の幸福」より 著者:太宰治
も重くは無く、畑仕事、水汲《みずく》み、薪割《まきわ》り、絵本の朗読、子供の馬、
積木の相手、アンヨは上手、つつましきながらも家庭は常に春の如く、かなり広い庭は、....
「白蟻」より 著者:小栗虫太郎
れているのだ。そして、そこから一段下がったまったくの底には黒い扁平《ひらた》い、
積木をいくつも重ねたようにみえる建物があった。 それは、一山支配《ひとやましな....
「黒死館殺人事件」より 著者:小栗虫太郎
の左端と密着して建てられていて、造園倉庫という掛札のしてある、シャレイ式の洒落た
積木小屋から始まっている。また、もう一つの方は全長二十六、七センチほどで、この方....
「祖母」より 著者:楠山正雄
。 その日の夕方、一雄が茶の間の隅っこで、いつまでかかってもほんとうに出来ない
積木細工のお家を建てたり、こわしたりしている間に、おばあさんはせっせと玉子焼のし....
「神鷺之巻」より 著者:泉鏡花
くだけでも楽みで、つんだり、崩したり、切組みましたり、庭背戸まで見積って、子供の
積木細工で居るうちに、日が経ちます。……鳥居数をくぐり、門松を視ないと、故郷とは....
「橋」より 著者:池谷信三郎
きなり帽子を握った。頬っぺたをはたかれたハルレキンのような顔をして、彼は頭の中の
積木細工が、不意に崩れて行くかすかな音を聞いた。 街には雪が蒼白く積っていた。....
「ワンダ・ブック――少年・少女のために――」より 著者:ホーソーンナサニエル
《おおがない》がならんでいた。また、独立戦争記念のバンカ・ヒルの碑が積めるほどの
積木、九柱戯の道具、いろんなボール、うなり独楽《ごま》、羽子板、輪投遊びの棒、跳....
「獄中への手紙」より 著者:宮本百合子
おしまいというスピードでした。 何という日本の家の便利さ(!)でしょう。何たる
積木《つみき》如きものを建物と称すことでしょう。土台五六寸新しい柱を立てて、ジャ....
「霧の中」より 著者:豊島与志雄
を買いこんできた。花笄や、笛や、太鼓や、独楽《こま》や、花火や、木琴や、絵本や、
積木なんか、いろいろなものを、座敷中にぶちまけたもんだから、家の者も、少しおかし....
「アド・バルーン」より 著者:織田作之助
餡がはいっている焼きたてで、新聞紙に包んでも持てぬくらい熱い。そして、粘土細工、
積木細工、絵草紙、メンコ、びいどろのおはじき、花火、河豚の提灯、奥州斎川孫太郎虫....
「学生と教養」より 著者:倉田百三
その個性の対比は文芸作品の個性の差異の如くいちじるしい。所詮倫理学は死せる概念の
積木細工ではなくして、活きた人間存在の骨組みある表現なのである。この骨組みの鉄筋....
「絶景万国博覧会」より 著者:小栗虫太郎
渡せるのだった。仄のり色付いた桜の梢を雲のようにして、その上に寛永寺の銅葺屋根が
積木のようになって重なり合い、またその背後には、回教風を真似た鋭い塔の尖や、西印....
「道なき道」より 著者:織田作之助
、金魚、二十日鼠、豆板、しょうが飴、なめているうちに色の変るマーブル、粘土細工、
積木細工、豆電気をつけて走る電気仕掛けの汽車、……どれもこれも寿子の眼と口と耳を....
「偽刑事」より 著者:川田功
度でも彼女と邂逅する事も出来るのであった。彼は落着いて店の中を歩いた。卓の上には
積木細工の様に煙草を盛上げたり、食料品の缶詰が金字塔型に積重なったりして居た。彼....
「二葉亭余談」より 著者:内田魯庵
なしに破壊していた。で、破壊しては新たに建直し、建直しては復た破壊し丁度|児供が
積木を翫ぶように一生を建てたり破したりするに終った。 二葉亭は常にいった。フィ....