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積物
「積物〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
積物の前後の文節・文章を表示しています。該当する8件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「宇宙の始まり」より 著者:アレニウススヴァンテ
う。すなわち、この世界は無限に永い間死んだような状態にあったのが、地質学上地層堆
積物によって見当のつけられるような時代至って急に目覚ましい速度で進化し、そうして....
「播州平野」より 著者:宮本百合子
子の生活に押しかけて来るもののようである。 さわ子の机の居まわりには、廃墟の堆
積物の間から咲き出ている一本のたんぽぽのような風情があった。それは本当に小さい、....
「ロプ・ノールその他」より 著者:寺田寅彦
一度ロプ・ノールへ行ってよく観察して見ると、水がきわめて浅くそうしてだんだんに沈
積物で埋まりつつあるらしく見えた。そこから砂漠を北に横ぎって行くうちに偶然都市の....
「旧聞日本橋」より 著者:長谷川時雨
家中を、一間一間楽屋にして素人芝居が開催される。もとより番附その他の設備、楽屋の
積物、いうまでもなく人気役者の名題披露の通りにした。とうとう新富座まで借り入れて....
「レ・ミゼラブル」より 著者:豊島与志雄
し、最後の決心に輝いたおごそかな顔をもたげ、こわれた火薬の樽が見えてる恐るべき堆
積物の方へ炬火の炎をさしつけ、人を慄然《りつぜん》たらしむる叫びを発したのである....
「肌色の月」より 著者:久生十蘭
の間をすかして見る。十メートルほど下に、側壁のゆるやかな斜面が見える。その先は堆
積物に蔽われた湖底平原だった。 上のほうから黒い影が舞い降りて来た。アクア・ラ....
「詩について語らず」より 著者:高村光太郎
無視しています。私は生活的断崖の絶端をゆきながら、内部に充ちてくる或る不可言の鬱
積物を言語造型によって放電せざるを得ない衝動をうけるのです。このものは彫刻絵画の....
「島原の夢」より 著者:岡本綺堂
ら幾枚の絵看板が見えがくれに仰がれて、木戸の前、茶屋のまえには、幟とおなじ種類の
積物が往来へはみ出すように積み飾られている。 ここを新富町だの、新富座だのとい....