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穢れる
「穢れる〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
穢れるの前後の文節・文章を表示しています。該当する9件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「鮨」より 著者:岡本かの子
供には、実際、食事が苦痛だった。体内へ、色、香、味のある塊団を入れると、何か身が
穢れるような気がした。空気のような喰べものは無いかと思う。腹が減ると饑えは充分感....
「耽溺」より 著者:岩野泡鳴
つめていたが、「どうしたのよ」と、かおをしがめて僕にすり寄って来た。 「ええッ、
穢れる、わい!」僕はこれを押し除けて、にらみつけ、「知らないと思って、どこまで人....
「二つの庭」より 著者:宮本百合子
―うちの親父も、どうせろくな金をためちゃいないにきまっているが、まさか、さわって
穢れるほどの悪銭でもないだろう」 「そういう意味じゃなくさ」 伸子は、すこし顔....
「怪談牡丹灯籠」より 著者:三遊亭円朝
は必ず死ぬ、人は生きている内は陽気盛んにして正しく清く、死ねば陰気盛んにして邪に
穢れるものだ、それゆえ幽霊と共に偕老同穴の契を結べば、仮令百歳の長寿を保つ命も其....
「金狼」より 著者:久生十蘭
〈世界中の水を使っても、もう自分の穢れを洗い浄めることはできない……〉 だが、
穢れるというのはいったいなんのことだろう。よく考えてみたいと思うのだが、頭のなか....
「日記」より 著者:宮本百合子
ども) 今日もその心持のつづきがあった。何故雨がいやかと云えば下駄や着物の裾の
穢れることだけだ。惜しいようなものは身につけないがよい。本を見よう。 そこで出....
「チベット旅行記」より 著者:河口慧海
お客さんといえばまずラマであります。そのラマを自分の住んで居る所に置くというのは
穢れるだろうというところから、特に仏堂を設けて仏を祭ると共に自分の最も尊敬すべき....
「賤民概説」より 著者:喜田貞吉
ちまち穢がその身に及ぶ。穢れたものが這入って来れば、その這入られた家のもの全体が
穢れる。殺生肉食者は、神に近づくことが出来ぬのみならず、一切他家と出入りすること....
「融和問題に関する歴史的考察」より 著者:喜田貞吉
が穢れているがために、神様がこれをお嫌いになるものだ、これに近づけばその身もまた
穢れるものだ、との迷信以外には、決して何ものも存在しないのでありました。もと同じ....