»
穫
「穫〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
穫の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「カインの末裔」より 著者:有島武郎
あぜみち》に這入《はい》って行った。
大濤《おおなみ》のようなうねりを見せた収
穫後の畑地は、広く遠く荒涼として拡《ひろ》がっていた。眼を遮《さえぎ》るものは葉....
「片信」より 著者:有島武郎
である。第四階級の人々は文化的にある程度までブルジョアジーに妥協し、その妥協の収
穫物を武器としてブルジョアジーに当たっている時である。僕の言葉でいうならば第四階....
「広津氏に答う」より 著者:有島武郎
うだ。始めは露国のプロレタリアのためにいかにも希望多く見えた革命も、現在までに収
穫された結果から見るならば、大多数の民衆よりも、ブルジョア文化によって洗礼を受け....
「生まれいずる悩み」より 著者:有島武郎
で働く時の半日分の労働の結果よりは軽くない――を感じながら、きょうが仕事のよい収
穫であれかしと祈った。画学紙の上には、吹き変わる風のために乱れがちな雲の間に、そ....
「親子」より 著者:有島武郎
線路を伝って、ちょっとした切崕を上がるとそこは農場の構えの中になっていた。まだ収
穫を終わらない大豆畑すらも、枯れた株だけが立ち続いていた。斑ら生えのしたかたくな....
「惜みなく愛は奪う」より 著者:有島武郎
て、人々は各※その或る部分を私有し、田園の整理と平安とに勤んでいる。他人の畑を収
穫するものは罪に問われる。道路を歩まないで山林を徘徊するものは警戒される。それは....
「宇宙の始まり」より 著者:アレニウススヴァンテ
に関する卓抜な研究はしばらくおいて、ともかくも最近一〇〇年間のこの方面における収
穫はその前の九〇〇年間のそれに比べて多大なものであるということは恐らく一般の承認....
「転機」より 著者:伊藤野枝
にいい土地だったんだそうだよ。田でも畑でも肥料などは施らなくても、普通より多く収
穫があるくらいだった、というからね。ごらん、そら、そこらの土を見たって、真黒ない....
「成長が生んだ私の恋愛破綻」より 著者:伊藤野枝
気づき、それによって、もっと生活を正しくすすめる事も出来たのです。それは立派な収
穫でした。しかしこれがもしいい加減な男だったとしたら、――私はきっと下らない一生....
「霊訓」より 著者:浅野和三郎
なのである。かるが故に、現世に於て蒔かれたる種子は、やがて成熟して、次の世界の収
穫となる。単調無味な、夢のような天国が、前途に諸子を待っているようなことは断じて....
「燕と王子」より 著者:有島武郎
ら葡萄摘みの袖の下だの頭巾の上だのを飛びかけって遊びました。しかしやがて葡萄の収
穫も済みますと、もう冬ごもりのしたくです。朝ごとに河面は霧が濃くなってうす寒くさ....
「初雪」より 著者:秋田滋
ものだと云うことが解った。 夏だったので、彼女はよく野良へ行って、百姓が作物を
穫っているのを見た。明るい陽ざしを浴びていると、彼女の心もやっぱり浮き浮きして来....
「瘠我慢の説」より 著者:石河幹明
したるその次第は、中国辺にいかなる騒乱あるも、ただ農作を妨ぐるのみにして、米の収
穫如何は貿易上に関係なしといえども、東北地方は我国の養蚕地にして、もしもその地方....
「おびとき」より 著者:犬田卯
った。春先から夏へかけての二回の洪水と、絶えざる降雨のために、田も畑も殆んど無収
穫で、三人の子供らの学用品にさえ事欠くこの頃では、お義理のためにただ捨てる(実際....
「まあまあ居士の弁」より 著者:浅沼稲次郎
月の総選挙は共産党は四名から一躍三十五名になり自由党は二百七十名院内絶対過半数を
穫得した所が、日本の労働階級は勝った共産党を求めないで敗れた社会党を選んで、国鉄....