空き家[語句情報] » 空き家

「空き家〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

空き家の前後の文節・文章を表示しています。該当する13件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
深夜の市長」より 著者:海野十三
という風に……。 「……床下を潜って、お勝手の板の間を開けて入ったのさ。お隣りは空き家で、窓の締りが一つ外れるところがあるんですよ。内部へ入れば、畳のない床は、....
茶の本」より 著者:岡倉覚三
対するそれぞれの考えに従っていろいろな漢字を置き換えた、そして数寄屋という語は「空き家」または「数奇家」の意味にもなる。それは詩趣を宿すための仮りの住み家である....
中国怪奇小説集」より 著者:岡本綺堂
陳郡の謝鯤は病いによって官を罷めて、予章に引き籠っていたが、あるとき旅行して空き家に一泊した。この家には妖怪があって、しばしば人を殺すと伝えられていたが、彼....
中国怪奇小説集」より 著者:岡本綺堂
こともなかった。 それから五、六カ月の後、ふたたび先度の北門外へ行くと、そこは空き家で、主人らしい者は住んでいなかった。(異聞総録) 疫鬼 紹興三十一....
戦時旅行鞄」より 著者:海野十三
も解散の外ないのである」 「はあ、そんなことでしたか。しかしこれだけ立派な建物を空き家にするのは惜しい。大先生、私この建物を買ってもいいですよ。全く惜しいものだ....
」より 著者:海野十三
れを抵当流れで実は建築主から受取ったものの、自分はこの町に住むつもりはないので、空き家にして放っておくより法がない有様である。もし差支えなかったら、焼け出された....
探偵夜話」より 著者:岡本綺堂
にも見えたので、お銀はすこし不審に思った。 「もし、どなたでございます。お隣りは空き家ですが……。」と、お銀は試みに声をかけた。 「はあ。」 女は低い声で答え....
中庸」より 著者:坂口安吾
村会議員である。彼は云った。 「ないものは仕方がない。それとも村長は手品を使って空き家をつくることができるか」 山里の人間は妙な譬喩を用いて論議を行う天分があ....
明治開化 安吾捕物」より 著者:坂口安吾
りの私たちが戦乱が怖しいのは申すまでもございませんが、一周忌もすまぬうちにここを空き家にするぐらいなら、ここで泥棒に締め殺された方が本望でございます。東太や私や....
鬼退治」より 著者:下村千秋
た。 それを聞いた村の人たちもびっくりしてしまった。 「四、五年の間、あの寺を空き家にしといたので、その間に鬼どもが巣をくったのだろう。」 「そうだ。最初の坊....
紫外線」より 著者:小酒井不木
しかし家主が一軒置いて隣にありましたので、小田さんは許可を得てきて、私たちは、空き家の中に入りました。表の戸には錠が下ろしてなく、家の中はずいぶん荒らされてお....
空晴れて」より 著者:小川未明
使いの小田賢一は、いったのでした。子供たちは、すべて去ってしまって、学校の中は、空き家にも等しかったのです。教員室には、老先生が、ただ一人残って、机の上をかたづ....
おばあさんと黒ねこ」より 著者:小川未明
。 黒ねこは、とうとうその日から、主人を失いました。そして、ひとりさびしい暗い空き家にすんでいましたが、だれも、飯をくれるものもなかったから、夜になると外へ出....