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空堀
「空堀〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
空堀の前後の文節・文章を表示しています。該当する7件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「満韓ところどころ」より 著者:夏目漱石
かなか取り抑えるのが困難ですとA君が苦笑した。 後側《うしろがわ》へ回ると広い
空堀《からぼり》の中に立派な二階建の兵舎がある。もとは橋をかけて渡ったものと思わ....
「死までを語る」より 著者:直木三十五
氏にだけは感心していた。 学校は、桃園尋常小学校と云って、内安堂寺町の高地と、
空堀筋の高地との間に挟まれている窪地にあったが、この辺一帯を「のばく」と称して、....
「大阪を歩く」より 著者:直木三十五
―撲《なぐ》る。 滅んだ物、興り得ない物 私の少年時代には、法善寺に一軒、
空堀に一軒、天満天神裏に一軒、講釈場があった。だが、いつの間にか、大阪から、講談....
「取返し物語」より 著者:岡本かの子
。下手の背景は松並木と稲村の点綴でふち取られた山科街道。上手には新らしく掘られた
空堀、築きがけの土塀、それを越して檜皮葺きの御影堂の棟が見える。新築の生々しい木....
「ノンシャラン道中記」より 著者:久生十蘭
と出ると、とたんに躍りあがったナポレオンはコン吉の襟首へ角を引っかけはるか向うの
空堀《からぼり》の中へ投げ出した。 「ははア、そういうわけであったか」と、コン吉....
「空中征服」より 著者:賀川豊彦
か! 実はな、私ところ二万円の利子に困っておりますのや、太閤さんを止めといたら、
空堀に埋めてある千両箱一つでも持って来てくれる忠臣一人くらいがあるだろうかと思う....
「宮本武蔵」より 著者:吉川英治
見て、江戸の全体を考えているので、ひどく落着かないのであった。 掘りかけている
空堀の橋のたもとに、ふとみると、一軒のほったて小屋がある。四方は蓆張りで、削ぎ竹....