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「空想的〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

空想的の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
星座」より 著者:有島武郎
だ続けていた。西山はもう実際うるさくなった。自分の生活とは何んの関係もない一つの空想的な生活が石ころのようにそこに転がっているように思った。 「寒いか」 戸外....
想片」より 著者:有島武郎
環境より価値的に見て劣ったものだということができないのと同じことだ。 しかるに空想的理想主義者は、誤っていかなる境界におかれても、人間の精神的欲求はそれ自身に....
白蟻」より 著者:小栗虫太郎
考えが、成長しては積り重なってゆくうちに、どれもこれも纏《まと》まりのつかない、空想的な形に見えだしてきたが、そのうち、突然に彼女は、がんと頭を撲《う》たれたよ....
惜みなく愛は奪う」より 著者:有島武郎
以て神の懐に飛び入ったと実感のように空想した。弱さの醜さよ。私はこの大事を見事に空想的に実行していた。 そして私は完全にせよ、不完全にせよ、甦生していたろうか....
宇宙の始まり」より 著者:アレニウススヴァンテ
したことではない。』鈴木が言っているように『支那人はギリシア人やインド人のように空想的な性質ではない。彼らは決して物事を実用的道徳的に見ることを忘れない。彼らは....
田端日記」より 著者:芥川竜之介
めにして腹んばいになって、小説を読んだ。土左衛門になりかかった男の心もちを、多少空想的に誇張して、面白く書いてある。こいつは話せると思ったら、こないだから頭に持....
世界怪談名作集」より 著者:岡本綺堂
外しませんでしたが、今はもう一切をお話し申してもよろしいのです。八十二歳の老人が空想的の危険を恐れることはあっても、実際的の危険に再び遭遇することはありませんで....
世界怪談名作集」より 著者:岡本綺堂
、彼女の衣服の飾りつけと、その色合いの選択とによって、ベアトリーチェが弥が上にも空想的気分を高めたからであった。 灌木に近づくと、彼女はあたかも熱烈な愛情を有....
世界怪談名作集」より 著者:岡本綺堂
くようにも感ずるのである。実際、かれは無言の詩人で、むしろ本当の詩人よりも遙かに空想的で、かつ危険である。すなわちその心に湧くところの泉が外部へ流れ出る口を見い....
スリーピー・ホローの伝説」より 著者:アーヴィングワシントン
いかにはっきり目をさましていたとしても、間もなくかならず空中の魔力を吸いこんで、空想的になり、夢を見たり、幻影を見たりするようになるのだ。 わたしはこの平和な....
二葉亭四迷の一生」より 著者:内田魯庵
と頻りに空想を談じていた。尤も座興の戯れで、如何に二葉亭が世間に暗くてもこれほど空想的では決してなかった。が、こういう座興の戯れが折角実業界へ飛込もうとするマジ....
人間否定か社会肯定か」より 著者:小川未明
るものがあることを感ずる。 子供は、どの子供も正直だ。そして、やさしみがあり、空想的であり、活々として、愉快であることに、少しも異りがない。 大抵の子供は、....
新童話論」より 著者:小川未明
ら、新しい童話は、今日の生活から生れた美しい夢でなければなりません。 童話は、空想的産物なるが故にそれだけ現実と共闘し、現実性を帯びなければならぬ筈なるに、こ....
自分を鞭打つ感激より」より 著者:小川未明
に、より正しい生活を人間の正義感に訴えて、地上に実現せしめんとする目的は、一片の空想的事実ではないのであります。 芸術に対しては、いろいろの見解が下されること....
純情主義を想う」より 著者:小川未明
信念より、客観的組織に就くことは自然として、何等疑いを挾まない。けれど、これしも空想的社会主義から科学的社会主義にいれるものとして価値を差別せんとするに対しては....