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空手
「空手〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
空手の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
る。まだそのほかにも幾人かの仲間が潜んでいるかも知れない。そこへ自分たちふたりが
空手《からて》でうかうかと踏み込むのは危険であるまいかと、かれは云った。それを聞....
「半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
そいつは刃物を振りまわして、私に斬ってかかって来ましたが、こっちも商売ですから、
空手でどうにか捻じ伏せてしまいました。もう一人の女……例の古井戸の方へ忍んで来た....
「半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
は少し迷惑であると彼は思った。しかし主人があれほど懇望《こんもう》しているのを、
空手《からて》で帰るのも心苦しいので、彼はいろいろ思案の末に先方の頼みをきくこと....
「半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
り押さえて、その密書を手に入れれば、なにかの秘密をさぐることが出来たのであるが、
空手で帰る途中ではどうにもならない。彼は少しく思案して、自身番の男に云った。 「....
「半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
が刃物でお雪さんをおどかして、無理にどこへか連れて行こうとするのを見ましたから、
空手じゃあいけないと思って、すぐに台所から出刃庖丁を持ち出して行きました。そうし....
「半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
んな様子か見とどけに行って来ようかと身支度をして門を出るところへ、いつもの勘次が
空手で来た。 「親分。申し訳がありません。富の野郎が持病の疝気で、今夜はどうして....
「三つの宝」より 著者:芥川竜之介
。長靴は千里飛ばれなかったが、まだ剣もある。マントルも、――(一生懸命に)いや、
空手でも助けて見せる。その時に後悔しないようにしろ。(気違いのように酒場を飛び出....
「麻雀殺人事件」より 著者:海野十三
注意して呉れたんです。実は、私はこの人を捕えに行ったのですが、とうとう見当らず、
空手で帰って来ました。ところが星尾をさがしに行った本田刑事は、星尾とこの人とが一....
「青蛙堂鬼談」より 著者:岡本綺堂
、その姿を見せなくなったのは事実である。殊に十日以上の暇をつぶさせては、このまま
空手で帰すことも出来ないので、その礼心にそれだけの金を贈ったのである。 「なんの....
「五色温泉スキー日記」より 著者:板倉勝宣
眼鏡をかけている。服装もこっちより完全だ。先輩として尊敬する。棒を五、六本たてて
空手でその間を抜けることを練習した。いささか圧倒のきみがあって小林の鼻などは大分....
「かんかん虫」より 著者:有島武郎
になって居た。 畜生。其奴を野郎見付ければひったくり、見付ければひったくりして、
空手にして置いて、搾り栄がしなくなると、靴の先へかけて星の世界へでも蹴っ飛ばそう....
「端午節」より 著者:井上紅梅
らない、学校の方も駄目で、実に「愛してはいるが助けることが出来ない」と言って彼を
空手で追い帰した。その時自分はどんな顔をしていたか。もちろん自分で見ることは出来....
「沼畔小話集」より 著者:犬田卯
の一言に、すっかり戦慄してしまった。婉曲な立ち退き策が成功して、Aは村を去った。
空手でやって来た彼は、大きなトラックで荷物を運び出した。 浩さん 月....
「古事記」より 著者:太安万侶
ヒ歌の歌曲を中心として、英雄の悲壯な最後を語る。―― そこで「この山の神は
空手《からて》で取つて見せる」と仰せになつて、その山にお登りになつた時に、山のほ....
「松の操美人の生埋」より 著者:宇田川文海
再度場に登らず、圓朝氏留って帰らざるを以て、遂に二氏の技芸を見聞する能わず、宝山
空手の思い徒に遺憾を齎らして還る。其の翌十八年の夏酷暑と悪病を避けて有馬の温泉に....