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「空晴〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

空晴の前後の文節・文章を表示しています。該当する8件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
牛肉と馬鈴薯」より 著者:国木田独歩
して北海道を思わしめたのもこれです。僕は折り折り郊外を散歩しますが、この頃の冬の空晴れて、遠く地平線の上に国境をめぐる連山の雪を戴《いただ》いているのを見ると、....
綺堂むかし語り」より 著者:岡本綺堂
らひ革。秋になりての其色は、いつも軍に勝色の、えい、紅葉にまがふ錦革。冬は雪げの空晴れて、えい、冑の星の菊の座も、えい、華やかにこそ威毛の、思ふ仇を打ち取りて、....
獄中への手紙」より 著者:宮本百合子
町より(封書)〕 十月三十日 きょうも亦雨になりました。よく降る秋ね。まだ秋空晴れて、という印象のつづくときがありません。日本の秋も北方大陸の秋のように、先....
河霧」より 著者:国木田独歩
しか一月ばかり経って、豊吉はお花の唱歌を聞きながら、居眠ってばかりいない、秋の夕空晴れて星の光も鮮やかなる時、お花に伴われてかの小川の辺など散歩し、お花が声低く....
わかれ」より 著者:国木田独歩
ものなければ寂寥さはひとしおなり。ランプのおぼつかなき光、隈々には届きかねつ。大空晴れて星の数もよまるるばかりに、風は北よりそよぎて夕暮れの寒さに人々は身をちぢ....
山上湖」より 著者:豊島与志雄
む彼方の山々の峯には、仄白く見えるほどに雪が降った。翌日からは南の風で少し温く、空晴れて、宵に大きな月がでた。 「まあ、きれいな月……。外に出てみよう。」 誘....
曙覧の歌」より 著者:正岡子規
ほしくおもふを、けふは此《この》頃にはめづらしく日影あたたかに久堅《ひさかた》の空晴渡りてのどかなれば、山川野辺のけしきこよなかるべしと巳《み》の鼓《つづみ》う....
恋と十手と巾着切」より 著者:山中貞雄
ーンがダレると困りますから、三四郎の立廻りをなるべく簡単にやって頂きたい) T「空晴れて風そよぐ――」 S=垂れ下った柳 静かな川の流れ。橋の欄干に凭れた三次....